選択使は2つある
アフィリエイト・プログラムを開始する際、選択肢は2つあります。ひとつはAmazonのように自社専用システムを開発して独自のアフィリエイト・プログラムを展開する方法、もうひとつは、ValueCommerceやLinkShareといったASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)が運営するアフィリエイト・ネットワークに参加する方法です。
まずASPを利用した場合のメリットとしては次のようなものがあげられます。
2.アフィリエイトサイトが参加しやすい
3.アフィリエイトサイトを獲得しやすい
4.その他(報酬の支払代行、中立な立場からのサポート)
充実した機能のシステムが、すぐに利用できる
自社でアフィリエイトのシステムを開発しようとすれば、時間もコストもかかります。そんな必要がなく、ASPが過去にバージョンアップを繰り返し、様々な機能を追加してきたシステムを、即時利用できるメリットは大きいでしょう。通常、ECサイトの作業は成果対象となる「注文」「資料請求」などの申込みを終えた後の画面、いわゆるサンキューページにタグを埋め込むだけなので、順調にいけば、数日から1~2週間程度でアフィリエイト・プログラムを開始できます。
もちろん、アフィリエイトの仕組み自体はさほど複雑なものではありませんので、「別に自社で開発しても……」と思う方も多いでしょう。確かに、技術的にはそう難しい代物ではないのだですが、レベルもニーズもまちまちな、不特定多数のアフィリエイトサイトにとって使い勝手のよい機能やインターフェースを用意するのは、決して容易なことではありません。
また、めまぐるしく変化する環境や、参加者からのリクエストに応え、ASPでは次々と機能の追加を行っています。携帯端末への対応などもそのひとつです。やはり迅速にバージョンアップを行えるのは専業サービスならでは。アフィリエイト数が増え、バナーの配信数なども増えてくれば、システムの増強が必要となってくることもあるでしょう。そんな点も、システムを共有しているメリットといえます。
アフィリエイトサイトが参加しやすい
ASPを利用するメリットは、時間とコストの節約だけではありません。アフィリエイトサイトにとっての利便性という点でもポイントが高いのです。各々のアフィリエイトサイトは、通常何社も、時に数十社ものECサイトと提携して、それぞれのリンクを貼っています。もしも、会社毎に異なる管理画面が提供され、それぞれにログインをしてリンク作成を行ったりレポートチェックをしたりするということになったらどうでしょう? 大変わずらわしい作業となるのは確実です。それでも、コンスタントに成果があがっているECサイトなら我慢もできるでしょうが、そうでなかったら、ASPに参加しているECサイトととだけ提携し、使い慣れた同一の管理画面で、一括で作業できたほうがずっと効率的です。
報酬が支払われるための最低金額も、アフィリエイトサイトにとっての大きな問題となってきます ASPでもECサイトの独自プログラムでも、通常「最低支払金額」というものが定められています。例えば、報酬が合算で5,000円に達すれば支払いをし、そうでなければ支払は留保して翌月に繰り越すといった制度です。ASPの場合には、そのASP経由で提携しているECサイトの報酬の合算が「最低支払金額」に達すれば振り込まれますが、ECサイト独自プログラムの場合には、それぞれが最低支払金額に達するまでは、支払いが留保されてしまうことになります。そのため、最低支払金額をクリアするのが難しいと判断され、企業が独自展開しているアフィリエイト・プログラムは避けられやすい傾向にあります アフィリエイトマーケティング協会が2005年12月に発表したアフィリエイト意識調査によると、1ヶ月のアフィリエイト収入1,000円未満が7割となっています。こうした人達は、収入を分散させてどれも受け取れなくなってしまうことを避け、メインで利用しているASPを中心に企業との提携を進めてゆく傾向にあります。