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コンシューマー向け事業で成長し続けるデルのマーケティング戦略

 法人向けパソコンで定評のあるデルが、今、個人向けのBtoC事業を伸ばしている。売上を重視するあまり、刈り取り系といわれるコンバージョン施策に広告予算を100%集中させたことで、認知度などの指標の低下を経験。広告投資を見直し、ブランディング施策にも効果的に予算を配分することで、近年、個人向けパソコン事業のシェアを数%から最大で13%と大きく成長させている。特に、この2年間は、顧客とのエンゲージメント構築を目的としたアンバサダープログラムに注力。会員数も右肩上がりで伸びている。個人向けとスモールビジネス(中小企業)のマーケティングの実行を担う横塚知子氏は「感情の部分で顧客とつながりを築くことを、今とても大切にしている」と語る。

※本記事は、2019年2月25日刊行の定期誌『MarkeZine』38号に掲載したものです。

今日より明日、明後日に自分がどう強くなれるか

デル株式会社 コンシューマー&ビジネスマーケティング統括本部 部長 横塚 知子(よこづか・ともこ)氏
大学院卒業後、ベンチャー企業を経て、2005年からデルへ。入社初年度に海外勤務を希望し、1年間中国に赴任。現在は、日本市場のコンシューマー&ビジネスマーケティングを担当し、ダイレクトビジネスの推進およびブランディングの強化にあたる。2016年12月末には「デル アンバサダープログラム」を新規に立ち上げ、ダイレクトビジネスの原点とも言えるユーザーとの直接交流に力を入れている。

――横塚さんは元々、営業からキャリアをスタートされたそうですね。マーケティングの仕事に就いたきっかけをうかがえますか?

 最初に勤めたベンチャー企業が、メーカーと全国の小売店を結ぶBtoBのマーケットプレイスを運営していて、営業を担当しました。営業といってもアポ取りから商談、契約後のアフターフォローまですべて行い、最初はそれこそ電話帳のページの上から下まで電話していましたが、そのうち「どの地域のニーズがより高いか」「決算期を踏まえると話を聞いてもらえそうなのはいつか」を考え、アプローチを必要に応じて見直すことにより、徐々に担当者につないでもらえる確率が高くなりました。いざ商談に持ち込めたら、今度はどういう説明なら伝わるかを考え、工夫することで、さらに打率が高まっていきました。

 必要な相手に必要なものを届けることを極めたいと思ったのが、次の会社でマーケティング職に就いた理由です。営業は私の天職だと思いましたし、企業活動を効率化し便利にすることに使命感もありましたが、マーケティングを追求すればもっと大きく世の中にインパクトを与えられると思いました。

――営業とはいえ、最初から最後までビジネスを見ることで、マーケティングの重要性を実感されたのですね。

 そうですね。どの仕事もそうかもしれませんが、当たってくだけろではなく、全体をつないで考えて戦略的に動くことが大切だと学びました。1,000本ノックにも度胸をつけるなどの意義はあるでしょうが、断られ続けるとやはり気持ちがネガティブになっていきますよね。その点でも攻め方や仕組みを考えながら、今日より明日、明日より明後日に自分がどう強くなれるかという観点を持って仕事に取り組むことが大切だと思っています。

 1社目の社長の言葉で今でも覚えているのは、「笑って働くやつには勝てない」ということです。賢くなくても経験がなくても、とにかく仕事を楽しんで一生懸命になれることは、何より勝る、と。毎日いろいろなことが起こりますが、物事をどのように捉え、どのように行動するかでその景色は大きく変わります。どんな時でもどんなことに対しても常にワクワク感は大切にしたいですね。

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

安成 蓉子(編集部)(ヤスナリ ヨウコ)

MarkeZine編集部 編集長
1985年山口県生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。専門商社で営業を経験し、2012年株式会社翔泳社に入社。マーケティング専門メディア『MarkeZine』の編集・企画・運営に携わる。2016年、雑誌『MarkeZine』を創刊し、サブスクリプション事業を開始。編集業務と並行して、デジタル時代に適した出版社・ウェブメディアの新ビジネスモデル構築に取り組んでいる。2019年4月、編集長就任。プライベートでは2児の母。

★編集...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/02/25 13:00 https://markezine.jp/article/detail/30378

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