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マーケ担当だけで頑張っていませんか?リード選別に「営業の視点や知見」を取り入れるコツ

Point3:正確なリード選別には見込み客へのヒアリングが欠かせない

 BANT条件が把握できたとしても、リード獲得のタイミングでHot/Coldを正確に選別するのは難しいことがほとんど。各条件の捉え方やその背景にある状況は、見込み客や企業によって異なるため、情報を入力してくれたとしても一律に判断することができないためです。

 たとえば、BANT条件のひとつである予算(Budget)。「予算は100万円」という情報だけを得ても、それが月額なのか、年間なのか、またはツール費や広告予算も含まれているのかということによって、状況が変わってきます。

 そのため、インサイドセールス(電話 or メール)や営業に、商談したタイミングで顧客へのヒアリングを行ってもらい、リードからは見えてこない情報を取得するのが確実でしょう。

 決裁権の有無(Authority)に関しても同様です。役職を聞いた場合、社長であれば決裁権がある確率は高いと考えられますが、会社によっては部長、課長でも決裁権がないことがあります。逆に役職はないもののツール選定を任されていて、ほぼ確実に決定できる場合もあるのです。この点についても、ヒアリングをもって初めて明確になります。

 なお、マーケティング段階で比較的判断しやすい項目には、導入のタイミング(Timeframe)が挙げられます。1ヵ月、3ヵ月など比較的すぐであれば、検討の度合いが高いことがうかがえます。一方、導入時期が未定だったり、1年以上先だったりする場合は、情報収集が目的の可能性が高そうです。

Point4:スコアリングの設計で比重を置くべきは「行動履歴」

 MAツールでは、スコアリングの機能を使ってリードを選別することができますが、設計は慎重に行ってください。スコアリングで考慮するべき項目には、以下のようなものがあります。

個人属性:役職、経験、興味など

企業属性:会社名、従業員数、年商、業界など

行動履歴:Webサイトの訪問頻度、閲覧ページ、セミナー/展示会への参加、アンケートの回答内容など

 スコアリングにおいて、個人属性、企業属性の比重を大きくするのはお勧めしていません。従業員数が数万人の大手企業だったとしても、導入を検討しているのは数名の新規プロジェクトで、実は予算がないということも考えられます。前述したように、個人属性の役職だけでは判断できないケースも少なくありません。

 また、所属や役職などをペルソナとして定義し、マッチした場合は加点するというやり方も、うまく機能しない場合があります。ペルソナはあくまでペルソナであり、企業によって商材の必要度合いは異なるからです。

 スコアリングで比重を大きくするべきなのは、まずは行動履歴です。個人・企業属性と比べて、行動履歴の方が見込み客のニーズが明確に出るためです。MAツールを使うと、ユーザーのサイト内での行動を追えるため、既に顧客化したユーザーの行動(例:サービスの説明ページ、価格表、事例のページなどの閲覧)を基に、特定のアクションを加点します。

 サイトの来訪頻度も、スコアに反映させると良いでしょう。来訪頻度が高ければ加点する一方で、「直近60日に訪問がない」などの場合は、スコアを下げるよう設定します。

 サイト内での行動に加えて、セミナーや展示会の参加なども行動履歴に含めます。ただし、参加目的は人によって異なることに注意してください。スコアリングする際に、「セミナーに参加している人は検討度合いが高い」と考えて、加点を大きくしがちですが、「勉強のため」「最近動向を把握するため」という場合も少なくありません。

 リード選別は、アンケート内容なども含めて総合的に判断することが大切です。

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Point5:スコアリングは「検証できる範囲」から

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この記事の著者

草皆 直人(クサカイ ナオト)

株式会社24-7 取締役 COO

デジタルエージェンシーのインフォバーン、インターネットサービス事業者(IPS)のニフティにて、 デザイナー・ディレクターとして制作業務やオウンドメディアの立ち上げを経験。2011年10月、コムニコに入社し、SNS運用支援ツールのサービス開発に携わる。2015年7月にグ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/04/12 07:00 https://markezine.jp/article/detail/30740

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