視聴行動分析サービスを提供するニールセン デジタルは、米国における主要なグローバルブランドによるテレビ・デジタルメディア投資の消費者リーチについての分析結果を発表した。
調査データは、テレビ・デジタルのクロスプラットフォーム広告キャンペーンにおける視聴者の重複を取り除いたリーチ計測を提供する「ニールセン トータル広告視聴率(Nielsen Total Ad Ratings、以下、TAR)」によるもの。
TARにおける2016年10月~2018年12月の計測結果によると、18歳から49歳の属性グループにリーチすることを目的としたテレビ広告の平均インプレッションはデジタル広告の約8倍であり、クロスプラットフォーム広告キャンペーンでは、テレビがオーディエンスリーチの主要な推進力であり続けていることがわかった。
他方で、18~49歳の人々を対象としたキャンペーンの総リーチにおいて、デジタル広告が16%の増分をもたらしたことが判明した。また、コネクテッドテレビデバイスもキャンペーンの成果に大きく貢献している。コネクテッドテレビデバイスは同属性グループに対するリニアテレビ広告(従来型のテレビ広告)とデジタル広告キャンペーンに、3%の増分リーチをもたらしていることがわかった。
テレビとデジタルデバイスの両方で放送・配信されるクロスプラットフォーム広告キャンペーンを集計したところ、平均で18歳から34歳までの消費者の59%にリーチしていた。この属性グループでは、消費者の12%がデジタル広告によってのみリーチしした一方で、35~49歳の属性グループではデジタルのみで広告にリーチした消費者は5%に留まった。
【調査概要】
調査主体:ニールセン デジタル
調査期間:2016年10月~2018年12月
調査対象:Nielsen Total Ad Ratingsキャンペーン(モバイルデータを含む)の計測結果。18-49歳をターゲットとした2つ以上のサイトを使用したキャンペーンが対象。
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