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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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「人」「モノ」「メディア」の3つの視点から捉える生活者のリアル

動画広告はどんな風に見られている?生活者視点で支持される動画広告のあり方を考察

50~60代女性と相性がいい広告フォーマットは?

  先の調査から20代女性はSNSインリード広告と相性がいいという結果が出たが、50代や60代女性と相性がいいのはどの広告フォーマットなのだろうか。調べてみたところ、いくつかのフォーマットで年齢に応じた変化がキレイに現れた(図表6)。

 年齢が若くなるにつれ受容性が高まるのはSNSインフィード広告、そしてプレロール広告の2つ。いずれも若年層がよく利用するSNSやYouTube等の動画プラットフォームの主要フォーマットである。業界一般には若年層ほど広告に対する拒否反応を示しやすいという印象がある中では意外といえる結果だろう。

図表6

 他方、年齢があがるにつれ受容性が高くなるのはインバナー広告とインリード広告であった。いずれも動画サイズで言うと他のフォーマットに比べて小さめであることから、高年層ほどインターネットの利用体験をジャマしない広告のほうが見てもらえる可能性が高いというのも、興味深い結果だ。

広告作りに欠かせないのは、生活者を「始点」に置くこと

 様々な領域でデジタル化が進み、広告を出せば簡単に出稿結果がログとして収集され、取りまとめることができるようになった今では、広告コミュニケーションのPDCAを回すことが身近になった。しかしながら、それらのログから見えてくるのは生活者の「行動」の記録であり、「感情」は必ずしもすべて反映されているわけではない

 これは動画広告に限った話ではないが、ログから見える「行動」情報も、アンケートから見える「感情」情報も、それぞれに異なる良さがある。大切なのは、生活者のニーズにうまく応えられるよう、生活者を始点にして広告を出稿する側が日々ブラッシュアップを重ねていくことだ。

 ログばかり見ているとどうしても企業側の視点に立ってしまいがちになる。時には立ち止まって、「今自分が作ろうとしている広告は、生活者が見たときにどう思うだろうか?」と振り返る時間を取ってみることを、ぜひオススメしたい。次回は「映像メディアと生活行動の関係」について、解説する予定だ。

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この記事の著者

花木 綾(ハナキ リン)

株式会社ビデオリサーチ
ソリューション事業局 デジタルソリューション部 アナリティクスデザイン担当

株式会社ビデオリサーチへ入社後、リサーチ事業を経て顧客課題解決のソリューション企画・推進部署であるデジタルソリューション部に配属。同社保有のメディアデータ・ひとデータと顧客保有のデータを連携するソリューション「V...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

田中 雄志(タナカ ユウジ)

ビデオリサーチ メディアコミュニケーション事業局 ACR/ex事業推進部 特別分析管理担当
2005年、ビデオリサーチ入社。現在は定量調査部で習得した調査スキルとローカル放送局担当営業で培った課題解決およびデータ価値化の知見を活かし、メディア・生活時間研究やシニアレポート向けの分析など『ACR/ex』を用いた幅広いアウトプッ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2019/05/24 08:00 https://markezine.jp/article/detail/31031

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