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定期誌『MarkeZine』デジタルクリエイティブの作法

エンゲージメントに必要な感情の生み出し方

 昨今のマーケティング活動において重視される「エンゲージメント」。しかし、その言葉の定義や状況は様々だ。“ブランドとユーザーの新たな絆を作る”クリエイティブエージェンシー・SIXのクリエイティブディレクターである奥山雄太氏は、自身が考えるエンゲージメントについて「ブランドと生活者の間に感情を作ること」と語る。感情を引き出し、エンゲージメントにつなげるクリエイティブの作り方を聞いた。

※本記事は、2019年7月25日刊行の定期誌『MarkeZine』43号に掲載したものです。

エンゲージメントとはブランドと世の中の間にある「感情」

株式会社SIX 株式会社博報堂
クリエイティブディレクター 映像プランナー 奥山 雄太氏

東京大学経済学部卒業。2009年博報堂入社。2017年よりSIXに所属。CMプランナーの知見と技術をアップデートし、映像のストーリーデザインからコミュニケーションのストーリーデザインまで新時代のエンゲージメントに挑戦している。これまでに、国内外で11のグランプリを含む100以上のアワードを受賞。2017年クリエイティブオブザイヤー・メダリスト。

――エンゲージメントの創出を得意とされる奥山さんですが、奥山さんはエンゲージメントをどのようなものだと定義していますか。

 僕にとって「エンゲージメント」とは、ブランド/プロダクトと世の中/生活者との間に、何かしらの感情が生まれている状態のこと。そのブランドは、この時代の生活者にとってどのような存在、キャラクター、そして感情を共有していくべきなのかを考えるようにしています。

 たとえば学校のクラスメートには「楽しいやつ」「信頼できるやつ」「尊敬できる人」「好きな子」と様々な感情を持つもの。それぞれの友達と共有したそれぞれの感情の形が、思い出や記憶として残っていく。そんなブランド固有の感情を世の中に持ってもらうのがエンゲージメントであり、その感情の強さがブランドと人々をつなぐ強さになる。エンゲージメントが弱い状態とは、「嫌い」というより、むしろ感情のない「無関心」ですかね。

――エンゲージメントが重要視されるようになったのは、デジタル中心のコミュニケーションが増えたからでしょうか。

 エンゲージメントという言葉が生まれる遥か昔から同じだったのではないでしょうか。多くのプロダクトがコモディティ化して、機能で戦うのが難しくなりました。そして、商品やスペック情報は、広告より検索のほうが、口コミや記事など信用できる情報に辿りつけるのが当たり前になりました。

 これらによって、広告やコミュニケーションの役割が、スペックを伝えることではなく、好きになってもらうこと、感情を作ることにフォーカスされるようになったのだと思います。

――機能的価値で戦えなくなったという根本的な背景があるんですね。

 YouTube、Netflix、Spotify、Uber Eatsなど、今の生活者は、好きなモノ・コトを、好きなときに、好きな場所で享受し、自分の24時間を自分の持ちたい感情で埋め尽くすようになってきています。この時間の中に、感情のないものが入っていく隙はない。だから、エンゲージメントがどんどん重要になっていくのではと思います。

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この記事の著者

マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/07/25 15:30 https://markezine.jp/article/detail/31605

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