企業はメールアドレスの取得だけで送金可能な「CASH POST」
――はじめに自己紹介をお願いいたします。
岩下:イーコンテクストの岩下です。私は「CASH POST(キャッシュポスト)」がリリースされた2010年から、営業や導入・運用のコンサルティングに関わってきました。
――さっそくですが、「CASH POST」とはどのようなサービスなのでしょうか。
岩下:「CASH POST」はBtoCの送金サービスです。メールアドレスさえわかれば、企業はエンドユーザーであるお客様に最短即日で送金することが可能です。
具体的には、「CASH POST」の管理画面にお客様のメールアドレスと金額を登録すると、「CASH POST」がお客様へ受付番号と受取手続画面のURLを送付します。お客様は口座番号をはじめとする個人情報を企業に開示することなく、現金を受け取ることができます。
――「CASH POST」が送金作業を手助けしてくれるのですね。キャッシュバックキャンペーンなどで顧客へ送金する場合、通常はどのような工程が企業側に発生するのでしょうか。
岩下:企業がお客様に送金する手段としてすぐに思いつくのは銀行振り込みと現金書留ですが、銀行振り込みを行うには、企業はお客様から口座情報を取得し、管理しなければなりません。これは企業にとって大きな負担であり、情報漏洩などのリスクもあります。また現金書留の場合は手数料が発生するほか、宛先を手書きで作成しなければいけないことも多く、人的リソースも割かれてしまいます。
こうした送金・返金にともなう企業の手間やリスクを軽減したいと考え、「CASH POST」をリリースしました。
――お金を受け取る側である顧客には、どのようなメリットがあるのでしょうか。
岩下:まずは現金を受け取ることができるスピードが挙げられます。「CASH POST」はローソン店頭と銀行振り込み、ドコモ口座の3つのパターンから受け取り方法を選択することが可能で、最短で即日入金にも対応しています。
また、口座振り込みの場合、企業に口座情報をはじめとするセンシティブな情報を送るのに躊躇される場合もあるかと思いますが、「CASH POST」に登録いただいた口座情報が企業に渡ることはありません。私たちは資金決済法に遵守した運用を徹底しているので、安心してご登録いただけます。
1,000人に聞いた「キャンペーンの魅力的な景品」 最多は「現金」
――岩下さんは、「CASH POST」をマーケターにこそ知ってほしいと考えているそうですが、その理由を聞かせていただけますか。
岩下:「CASH POST」を通じて、販促キャンペーンの成功をお手伝いさせていただきたいからです。マーケターの方は商品の認知度向上や売り上げの最大化を目的としたキャンペーンを実施することがあると思いますが、そのインセンティブとして「現金」が最も強い支持を集めていることが明らかになっています。
私たちは2018年に「消費者のキャンペーンに対する価値観」に関する調査を行いました。「今後プレゼントキャンペーンに応募するとしたら、どのようなプレゼントがもらえるキャンペーンに応募したいですか?」という質問に対し、半数以上の方が「現金」と答えています。
――やはりどのような場面でも使える「現金」は、キャンペーンの商品として魅力的なのですね。
岩下:はい。さらに当社のクライアント企業様が、あるキャンペーンを実施した際のインセンティブとして、「ポイント」「商品券」「現金」の三つの選択肢を提示したところ、約70%の方が現金を選んだという事例もあります。
マーケターの方々がキャッシュバックキャンペーンなどを展開することになったときに、簡単なフローで送金が可能な「CASH POST」は、お役に立てるはずです。
また、エンドユーザーであるお客様が企業に開示する情報はメールアドレスのみで良いため、「口座情報を開示することに抵抗がある」「情報の入力に手間がかかる」といったキャンペーン応募時の懸念を払しょくすることが可能です。これにより、応募数の増加にも寄与できるでしょう。
コスモライフはキャッシュバックに活用、作業工数を大幅削減
――「CASH POST」を利用している企業は、どのようなキャンペーンを展開しているのでしょうか。
岩下:ウォーターサーバーを提供するコスモライフ様には、ウォーターサーバーの乗り換えやお友達紹介キャンペーンでのキャッシュバックに「CASH POST」をご利用いただいています。
導入いただいた背景には、送金にかかる業務負荷を削減したいという課題がありました。当時は、まずお客様にキャンペーン申請用紙に口座情報を記入いただいた上で、業務部門が記入漏れを確認し、キャンペーンを適用できるかを判断。その情報を基に、経理部門が1件ずつ振り込み処理を行っていたそうです。そのためキャッシュバック処理は、1日がかりの作業だったと聞いています。
しかし「CASH POST」を導入したところ、作業工数の大幅な削減に成功。さらに、月間送金額は約3倍に増加したほか、既存のお客様向けのキャンペーン施策を充実させることもできたそうです。
また「CASH POST」では複数の受け取り方法を選択できることから、お客様の利便性も向上したと嬉しいお声をいただきました。
――工数が削減されたことで、他のキャンペーン施策を展開する余裕が生まれたというのは、よいことですね。
岩下:はい。メインの業務ではない雑多な作業に時間がとられてしまうのは、もったいないことですよね。
実はコスモライフ様も、導入前には「このようなBtoC送金サービスが存在していたことを知らなかった」とお話されていました。家電メーカーさんをはじめ、ほかにも相性がよさそうだと感じる企業様はたくさんあります。マーケティング担当者の方に直接お話を聞いていても、やはりキャンペーンの運用には苦労されているようですので、なんとか手助けしたいなと感じています。
一度に多数の返金が発生する、ECやチケット販売でも活躍
――「CASH POST」は送金だけでなく返金においても活用可能だと聞いています。返金の場合は、どのような利用シーンが想定されるのでしょうか。
岩下:まず挙げられるのは、物販系のECです。「サイズが合わなかった」「イメージと違った」といった理由で返品が発生するのが当たり前の世界なので、返金は避けて通れません。
また、コンサートのチケットや旅行会社のツアー、資格試験など、突発的な返金が発生するケースもあります。こういった場合は一度に多数の返金作業が発生するので、「CASH POST」を利用するメリットをより強く感じていただけるのではないでしょうか。
――送金・返金の両方において幅広い用途が考えられるのですね。「CASH POST」の利用にあたっては、相談や導入支援も受けられるのでしょうか。
岩下:当社ではクライアント企業様それぞれの状況に合わせて活用していただくために、課題や現状についてヒアリングした上で、導入や運用のアドバイスをさせていただいています。サービスを紹介して終わりということはありません。実際にアパレルのクライアント様を担当した際は、運用を徹底的に理解するため、物流倉庫の見学もさせていただいたことがあります。
また、返金作業は初めてというアプリゲーム開発会社様のサポートも担当させていただきました。課金制のゲームアプリをクローズする場合には返金が発生するため、今後必要になるであろう運用フローの設計も含めて一緒に考えました。
――安心して導入できる体制が整えられているのですね。
岩下:はい。クライアント企業様、そしてエンドユーザーであるお客様のお金を扱うサービスですので、信頼性はとても重要だと思います。
「CASH POST」は、サービス開始から10年間、様々な企業様に導入いただきながら、実績を積み上げてきました。送金・返金に関する悩みや疑問があれば、気軽に相談いただきたいと思います。