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コアファンに刺さるコンテンツから新規層へ拡散 DAZN流・ソーシャル上で話題を生む方程式


蓄積されたセオリーが導いた成果

MZ:この施策の成果はいかがでしたか。

伊藤:YouTubeの再生回数は、前編と後編合わせて、ローンチして1週間時点で50万回ほどでした。試合のハイライト動画以外のものでは、今までで一番再生回数が多かった施策となりました。CanCam経由の流入も全体の10%ほどあり、新規の女性層にリーチできたということもわかりました。

取材場所はDAZNが渋谷で運営するコミュニケーションスペース「DAZN CIRCLE(ダゾーン サークル)」。
この時は今シーズンで引退したフェルナンド・トーレス選手に関する展示が行われていた

伊藤:仕事柄僕の周りはスポーツ関係者が多いので、そういう方々にも「この前の企画は良かったね」と言っていただくことが多く、いろいろな方々の印象に残った施策になったんだなと実感しました。そういった周りの関係者の方はコアなスポーツファンでもあるので、狙った通りにコアファンに刺さったということが一番嬉しい手応えです。

MZ:ご自身では、この施策をどのように評価されていますか。

伊藤:たとえば、”選手の新たな一面がコアファンには刺さる”とか、”演者の方にノッてもらえる企画にするとより広がっていく”とか、今までの蓄積で得られたセオリーをうまく組み合わせつつ、応用することができました。ソーシャル上の拡散施策は再現性を保つことが難しいのですが、今回の企画で再現性の高い方程式を1つ見つけることができました。

目指すは話題化と行動喚起の両立

MZ:この施策において、改善したい点というのはありますか。

伊藤:この企画はソーシャル上では話題になりましたが、あくまでキャンペーンの起爆剤となる位置付けで、フライデーナイトJリーグそのものの価値を伝えるものではありません。そこからスタジアムへの来場につなげるように、8月2日の試合を今井さんと一緒に観戦できるチケットとベースボールユニフォームをセットにしたプレゼント企画を行いました。応募数も目標値の1.5倍ほどあり、それだけの方々のアクションを起こせたというのは良い成果だと思います。

 今後は、スタジアムやDAZNでの観戦といった、購買行動により紐づくようなポイントで話題が作れて、思わずアクションを起こしたくなるような施策を実現していけたらと考えています。僕の仕事の定義は、ソーシャル上で話題にのぼるコミュニケーションを作り、行動を起こさせることです。必ずしもそれは、ソーシャルコンテンツである必要はないと思っています。

MZ:最後に、伊藤さんのマーケティングにおける展望をお聞かせください。

伊藤:企画って何と何を組み合わせるかという掛け算で考えていくものだと思うのですが、スポーツとそこから半歩外に出たものを掛け合わせるようにということはいつも心がけています。そうして、コアファンの心をつかみつつ、ライトファン・新規ファン人にも自然と広がっていくようなことをやっていきたいです。これまでソーシャルマーケティングで得た知見を広く活用して、より多くの人をスポーツの魅力に巻き込んでいきたいですね。

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この記事の著者

平田 順子(ヒラタ ジュンコ)

フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行う。2008年よ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/10/01 13:06 https://markezine.jp/article/detail/32015

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