2019年9月12日、13日にホテル椿山荘東京にて開催された「MarkeZine Day Autumn 2019」。本記事では、2日目に開催されたアンダーワークスの代表取締役、田島学氏がモデレーターを務めたセッション「NTTcom、JALの事例から学ぶ CDP、MA、AIを組み合わせるマーケティングテクノロジースタック活用に向けたポイント」のレポートをお届けする。BtoB領域よりNTTコミュニケーションズの市川知宏氏、BtoC領域より日本航空の塚本正憲氏を招き、カオス化するマーケティングテクノロジーを活用する上でのポイントについてパネルディスカッションが行われた。
マーケティングテクノロジーはますますカオスに
本セッションの冒頭、アンダーワークスの田島学氏は「マーケティングテクノロジー」が意味する範疇について語った。マーケティングテクノロジーとは、「マーケティングで活用されている技術の総称」であり、「広告からセキュリティまで幅広く使われている」「クラウド従量課金」「急激に増加し、2020年には30兆円市場と予測されている」といった特徴があるとのこと。
では、マーケティングテクノロジー領域のツールは世界中でどれほど存在するのか? アメリカ・カリフォルニア州サンノゼで毎年開催されるイベント「MarTech」の発起人であるスコット・ブリンカー氏が毎年発表しているカオスマップ『Marketing Technology Landscape Supergraphic』によると、2011年には150程度だった。それが、2019年には7,000を超えると予想。毎年秋には、アンダーワークスが日本中で使われている1,000近いテクノロジーを種類、目的別に分類した国内版マーケティングカオスマップ『マーケティングテクノロジーカオスマップJAPAN2019』も公開している。
「デジタルマーケティング担当者の皆さんに、現場の状況整理に活用して欲しい」とする田島氏。田島氏は、こうした有象無象(カオス)の状態(マップ)に対して出てくる議論に「スイーツ」対「ベストオブブリード」の構図がある、とも語った。
「アドビやセールスフォース、オラクルなど、1社に統合された基盤(スイーツ)がいいのか、シスコのように様々なベンダーの中から自社でやりたいことに合わせたツールを組み合わせた方(ベストオブブリード)がいいのか? そこでBtoB、BtoCそれぞれの領域でマーケティングテクノロジーを活用し尽くす2社に実状を伺っていきます」(田島氏)
営業社員を呼ぶ前に購入の可否は決まっている?
BtoB代表として登壇したのが、NTTコミュニケーションズの市川知宏氏。大手、ナショナルクライアント向けのICT基盤作りを行う印象がある同社だが、中堅・中小企業向けの取り組みも数多く手がけているという。市川氏自身は、グループ会社への出向時代にクライアント企業のデジタルマーケティング戦略の策定から実行までを担っていた経験があり、自社へ戻ってからの業務に大いに役立っているとも付け加えた。
BtoC企業の代表として登場したのが、日本航空の塚本正憲氏である。同社でシステム基盤、メインフレームのエンジニアとしてキャリアを積んだ後、Web販売部では1to1マーケティンググループに所属する。
現状のマーケティングテクノロジーの活用状況について、両氏それぞれに確認すると、市川氏は「各社ベンダーの様々なツールを組み合わせた、マーケティングテクノロジースタックの拡充に取り組んでいる」と回答。その理由は、「以前と今では、BtoBにおける購買行動が異なり、変化により柔軟に対応するため」と説明した。
「従来だとベンダー側の営業社員を呼んでいたのが、企業側がインターネットを駆使して、営業社員を呼ぶ前にどんどん検討を始めています。Corporate Executive Board Companyが調査したデータでは、営業パーソンへ会う前に企業担当者は購入を決定済み、という質問に57%がYesと回答。約6割が、営業社員を呼ぶ前に態度を決めている現実があるのです」(市川氏)
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遠藤 義浩(エンドウ ヨシヒロ)
フリーランスの編集者/ライター。奈良県生まれ、東京都在住。雑誌『Web Designing』(マイナビ出版)の常駐編集者などを経てフリーに。Web、デジタルマーケティング分野の媒体での編集/執筆、オウンドメディアのコンテンツ制作などに携わる。
※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です
【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社
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