動画作りの中で意識したポイントとは?
MZ:では、どのようにしてレシピの中身を詰めていったんですか。
井指:東宝様からは劇中の設定をもとに「豆苗、ポテトチップを使ってほしい」「一人暮らしの家にもあるような調味料を使ってほしい」などのレシピの方向性を共有いただき、それをもとに双方で議論をしながらレシピを具体化していきました。

その結果、のり塩味のポテトチップと豆苗、卵を使った「のり塩すごもりチャーハン」と、追加で提案した「ザクザク食感のラーメンサラダ」が「天気の子」の劇中に登場することになりました。

右:「ザクザク食感のラーメンサラダ」
MZ:では、両レシピ動画を制作する際に意識したポイントを教えてください。
井指:「おいしそう」であることはもちろんですが、「自分でも簡単に作れそう」と思ってもらえるよう、調理工程をできるだけ簡単にすることを心がけました。
また、「天気の子」を観た方とクラシルのユーザー双方に興味をもってもらえるような動画の構成にするべく、劇中映像の使用許可を取り、調理工程後に劇中の「いただきます」と言っているシーンを入れるなど、通常のレシピ動画とは違う違和感を適度に残すようにしました。
みなさん、もう「天気の子」は観ましたか?
— kurashiru [クラシル] (@kurashiru0119) July 23, 2019
陽菜が作ったあの料理、
実はクラシルのレシピなんです
【 のり塩すごもりチャーハン 】
ぜひご家庭で再現してみてくださいね!写真も待ってます#天気の子 #新海誠 #クラシル pic.twitter.com/MUg4f10Thu
情報発信のタイミングが肝に
MZ:では、制作したレシピ動画をもとにどのような情報発信を行っていったのでしょうか。
井指:今回レシピを提供した料理が登場するのは、劇中の1シーンのみです。そのため、コラボ施策としてはレシピ動画を公開するタイミングが非常に重要でした。先ほどお話ししたとおり、新海誠さんの作品に出てくる料理はファンの間で人気があることはわかっていたので、放映後こそがコアなファンの方たちに「あのレシピを自宅でも再現できるんだ」と思っていただける機会だと考え、上映開始から1週間後に公開することにしました。
MZ:レシピ動画を公開したことは、SNSなどで発信したのでしょうか。
井指:はい、FacebookやInstagram、Twitterなどの各種SNSとプレスリリースを通じて発信しました。最初にプレスリリースを発信し、その後時間をおいてSNSでレシピを公開しようと計画していたのですが、プレスリリースの反響が非常に大きかったので、当初の計画より前倒しでSNSでも公開しました。
MZ:野村さんは、今回のプロモーションを広げていく上でどこが重要だったと思いますか。
野村:今回は正直、想定以上に話題となったこともあり、タレントを起用した「コラボレシピを作ってみた動画」のYouTube公開、LINE公式アカウントでの配信、プレゼントキャンペーンなどを追加施策として素早く実施しました。これにより、さらなる話題作りのフックを用意できたので、非常に良かったと思います。さらに、Google Play ストア内のトップページで「天気の子」レシピが公開中であることを露出させていただきました。
MZ:様々な追加施策で「天気の子」コラボの話題化を加速させたのですね。
野村:はい。アプリを起動した時にまず自動再生される動画も「天気の子」コラボのレシピ動画にするなど、盛り上がりにあわせて露出を最大化できるよう対応しました。
