世界最大級のテクノロジーカンファレンス「Web Summit」
世界最大級のテクノロジーカンファレンス「Web Summit」がポルトガルのリスボンで現地時間11月4日から開幕した。同イベントは、2010年にパディー・コスグレイブ氏を中心に3名のアイルランド人がはじめたテクノロジーカンファレンス。近年急成長し現在はCES、Mobile World Congressに次ぐ、世界第3位の規模を誇り業界では話題のイベントだ。2014年からグローバルでも展開。Collision(トロント)、RISE (香港)なども開催している。
Web Summitの発表によると今年の参加者は70,469人。参加国は163ヵ国で女性参加者の割合は46.3%となった。テクノロジーカンファレンスであるにも関わらず、女性参加者が多いのは同イベントの特長的な点だ。
メインステージの他に会場内の各所でセッションが行われている。マーケティングエリアは「PANDA CONF」と名付けられていて、Web Summitの中で近年急速に拡大しているエリアだという。AI/機械学習、顧客体験、ブランド、CMO論など、日本でも馴染みあるテーマのセッションが並んだ。展示会場にはマイクロソフト、Google、Amazon Web Services(AWS)、SAPなどのIT企業が大きなブースを構える一方で、スタートアップのピッチコンテストや投資家とスタートアップの出会いの場としてインベスターラウンジというエリアが設けられているなど、投資家とスタートアップのマッチングの場であることも印象的だ。
日本から“ファーストペンギン”が誕生
地理的に遠いこともあり、Web Summitに対して日本人や日本企業は馴染みが薄かったが、今年は日本初が続いた。コマースとCX領域のソリューションを提供するZETA 代表取締役社長の山崎徳之氏が日本人として初めて公式プログラムのスピーカーとして登壇。
協賛型のセッションも行い「CX growth hacking hosted by ZETA」と題し2日間に渡ってワークショップ型のセッションを行った。「商品検索」と「カスタマーレビュー」をテーマに山崎氏は英語でプレゼンテーション。来場者は熱心に耳を傾けるとともに、山崎氏へ次々と質問を投げかけた。欧米のカンファレンスらしいライブ感あるやり取りが見られた。
今回の日本初はもう一つある。日本企業として初めて富士通がブース出展を果たした。富士通は2015年からアクセラレータープログラムを始めていて、そのヨーロッパ版の立ち上げと連携し今回の出展を決めたという。今回の出展を日本側から主導した富士通の安西氏に、Web Summitの魅力について聞いたところ次のように語った。
「昨年Web Summitに参加したのですが、米国の著名投資家ティム・ドレイパーを見かけるなど、コミュニティの濃さに驚きました。ヨーロッパ版の立ち上げもあったので、社内の各方面を説得して今回の出展を果たしました。富士通のアクセラレータープログラムのヨーロッパにおける認知度を高めることが第一の目的ですが、既に手応えを感じています。来年も前向きに検討したいですね」
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