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「#このラジオがヤバい」がTwitterで複数回トレンド入り!仕掛け人に聞く、話題醸成の秘訣

 NHKと民放連が共同で行った「#このラジオがヤバい」キャンペーンがSNS上で大きな話題を呼んだ。Twitterでのハッシュタグ投稿総数は約27万、RT総数は16万、そしてハッシュタグトレンドに何度もランクインした。同キャンペーンの企画に携わったニッポン放送の冨山雄一氏とスパイスボックスの小谷哲也氏に話を聞いた。

ラジオが、今アツいことを長期的に伝える

MarkeZine編集部(以下、MZ):今回の「#このラジオがヤバい」キャンペーンを始めるに至った背景を教えてください。

冨山:元々NHKと民放連では、2011年から中学生や高校生を中心とした若い方にラジオに興味を持ってもらおうと共同でキャンペーンを企画してきました。具体的には毎年、特定の地域で若い人向けのラジオ特番を制作したり、イベントを開催したりと、スマートフォンでラジオが聴けることを啓蒙するキャンペーンなどを実施してきました。

NHK・民放連共同ラジオキャンペーン実行委員会 企画ワーキンググループ 幹事 株式会社ニッポン放送 コンテンツプロデュースルーム 番組プロデューサー 冨山 雄一氏
NHK・民放連共同ラジオキャンペーン実行委員会 企画ワーキンググループ 幹事
株式会社ニッポン放送 コンテンツプロデュースルーム 番組プロデューサー 冨山 雄一氏

冨山:ただ、これまでのキャンペーンが必ずしも大きな話題にはつながっていなかったため、2018年度のキャンペーンは若い人向けの番組に携わる各局のプロデューサーや編成担当が企画することになりました。僕は日頃、若い人たちをターゲットとしている『オールナイトニッポン』のプロデューサーを務めていたため今回、参加しました。

 在京6局(NHKラジオ、TBSラジオ、文化放送、ニッポン放送、TOKYO FM、J-WAVE)の担当者で打ち合わせを重ねていく中で出てきたのは、これまでのような特番ありきの短期的なキャンペーンではないものにすべきではないかという方向性でした。

MZ:それはなぜでしょうか。

冨山:これまでのキャンペーンは、各局が集まり特番を作って「ラジオ頑張ってます!」とPRしていくことが多かったのですが、実はラジオって21世紀に入ってから今が1番盛り上がっているんです。だから、そんなにラジオ頑張ってますとPRだけしていくのは間違っているのではと考えたのが理由の1つです。

 radikoやらじる★らじるなどが登場して、スマートフォンやパソコンでラジオを簡単に聴くことができるようになりました。しかも、『オールナイトニッポン』であれば菅田将暉さんや星野源さんが毎週2時間話しているなど、強力かつ独自性のあるコンテンツを多数持ち合わせています。特番や短期的なキャンペーンで無理に打ち上げ花火を上げるのではなく、長期的にラジオのおもしろさを知ってもらえるキャンペーンを設計することにしました。

SNSにはラジオユーザーが多数存在

MZ:確かに、有名人の方が長時間濃い話をしてくれるコンテンツと考えると、ラジオもおもしろそうですね。

冨山:そうなんです。1度ラジオ番組の楽しさを知ってもらうことができれば、ラジオの魅力に引き込まれる方も多いと考えました。そして、前年のキャンペーンでもSNSを活用していたのですが、それをさらに強化したいと思い、SNSでエンゲージメントを生むキャンペーン作りを得意とするスパイスボックスさんに相談しました。

MZ:なるほど。ちなみに、SNSを活用しようと思ったのはラジオとの親和性が高いからなどの理由があったからでしょうか。

冨山:おっしゃる通りです。SNS上には、ラジオを熱狂的に聴いてくれている人がたくさんいます。特にTwitterとは相性が良くて、番組のハッシュタグを付けて、感想をリアルタイムで共有される方が非常に多いんです。たとえば『オールナイトニッポン』だと、2時間の生放送で1万~2万ほどのツイートが番組ハッシュタグに集まり、日本のトレンドに入ることも多いです。

 私が90年代にラジオを聴いていたときは、基本1人で聴くものだったのですが、今はSNSを通じて全国のリスナー同士が一緒に聴いている状態が形成されていて、我々もリスナーの声を可視化できるようになりました。

 そのため、SNSにいるラジオユーザーから、ラジオのおもしろさを広げてもらえるような取り組みを一緒に作っていくことにしました。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/11/21 09:00 https://markezine.jp/article/detail/32327

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