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デジタル人材が育つのを待つだけで良いのか?「CDOのシェアリングサービス」という新しい選択

 2019年11月1日、江端浩人氏が代表を務めるエバーパークが、「CDOシェアリングサービス」を開始した。開始メンバーは江端氏と元日本コカ・コーラの足立氏、元SUPERSHIPの中村氏、ディライトの案野氏の4名。加えて外部アドバイザーとしてデジタルインテリジェンスの横山氏、トランスコスモス稲積氏、CDO Club Japan 代表理事の加茂氏が参画している。なぜ今このようなサービスを開始したのだろうか。主要メンバー4名に、その背景、狙いを聞いた。

CDOのシェアリングサービスを開始

――先日、江端さんが代表を務められているエバーパークは「CDO(チーフ・デジタル・オフィサー)のシェアリングサービス」を開始すると発表されました(参考:プレスリリース)。まず、サービス開始の経緯を伺えますか?

江端:私は今年の5月にスポーツニッポン新聞社のCDOに就任しました。また、その他複数企業において、“CDO的な立場”としてアドバイザーをしています。そうしたなかで、デジタル変革をしたいと思っている企業は多い一方で、「何をしたらいいかわからない」という企業が大半だということがわかりました。

 現在の日本においては、「デジタル変革を必要としている企業」と「デジタル変革ができる人」を比べると、後者が圧倒的に少ないのです。足りないのであれば、「シェア」するしかないな、と思ったのがサービスを開始したきっかけです。

(写真左から)トランスコスモス株式会社 取締役 専務執行役員 稲積憲氏/江端浩人事務所/エバーパークLLC 代表 江端 浩人氏/エバーパークLLC シニアデジタルパートナー 足立浩俊氏/エバーパークLLC シニアデジタルパートナー 中村大亮氏
(写真左から)外部アドバイザー:トランスコスモス株式会社 取締役 専務執行役員 稲積憲氏
エバーパークLLC 代表 江端浩人氏
エバーパークLLC シニアデジタルパートナー 足立浩俊氏
エバーパークLLC シニアデジタルパートナー 中村大亮氏

――日本企業にもCDOという立場の方は増えてきているように感じます。内部CDOよりも外部のほうが良いのでしょうか?

江端:内部でもやろうと思えばできると思いますが、今の日本に必要なのは“プロセスをデジタル化する人”ではなくて、“ビジネスモデル自体をデジタル化できる人”です。内部からビジネスモデルをデジタル化するとなると、自身がこれまでやってきた仕事を否定しなければならない場面も出てくると思いますし、そもそも知見がないから思いつかないということもあります。

 DXには経営的な視点、マーケティング的視点など、様々なケイパビリティが必要です。それを全部一人で持ち合わせいる人は少ないと思うので、足りない部分は外部に支えてもらうのが良いと考えています。

 また少し長期的な話をすると、CDOは企業にとってずっと必要な存在かというと、私はそうではないと考えています。ある程度変革ができたら、CDOは必要なくなります。そのため、必要な期間だけ借りるという選択肢もあるのではないかと考えています。

――なるほど。ということは、今からCDO人材を育成しようとすると遅いのですね。

江端:遅いですね、完全に手遅れです。今、サブスクリプションモデルの登場などで、業界が急速に変革してます。逆に言うと、今まさに大きなチャンスが広がっているんです。それなのに、ゆっくりと人を探して、育てて……とやっていては、気がついた時に手遅れだった、ということになりかねません。

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CDOはデジタル変革の司令塔

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

1993年生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。Web記事に加え、定期購読誌『MarkeZine』の企画・制作、イベント『MarkeZine Day』の企画も担当。最近はSDGsに関する取り組みに注目しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/12/20 09:00 https://markezine.jp/article/detail/32391

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