投稿動画のジャンルが多様化するTikTok
はじめに登壇したのは、Head of TikTok Ads Japanの西田真樹氏。日本でのローンチから丸2年が経過したTikTokの動向について説明した。
Sensor Towerの調査によるとグローバルでのダウンロード総数が15億回を突破したというTikTok。当初の投稿コンテンツは、リップシンク(口パク)やダンスというものが目立っていたが、最近ではユーザーの増加にともない投稿される動画のジャンルも多様化している。一例として、「教育」ジャンルの動画投稿数は昨年比で2,781%増加した。同様に「ゲーム」が2,359%、「スポーツ」が1,059%、「グルメ」が588%と、それぞれ大きく伸びている。2020年も引き続きコンテンツの多様化が加速していくと、西田氏。
その他の2019年のトピックとしては、地方自治体との連携、TikTok Ads初の国際広告賞受賞、世界的セレブリティのアカウント開設などがあった。
UGCが左右する時代
続いて登壇したTikTok Ads Japanの廣谷亮氏は、TikTokユーザーの動向について発表した(調査委託先はマクロミル)。まず、TikTokは「前向きで楽しい気持ちになれる」という傾向にあったという。また、調査ではポジティブなワードとの関連性の高さも確認された。投稿ジャンルの多様化にともない、「興味のないジャンルでも飛ばさずに見てしまう」という回答結果も増えた。広告においても「つい見てしまう」、「ストレスを感じない」のスコアが高まり、TikTokはコンテンツがスキップされにくいことを廣谷氏は強調した。
次にTikTokの文化的特長として廣谷氏が取り上げたキーワードが「meme(ミーム)」だ。memeとは、ネット上でユーザーが真似とアレンジを繰り返すことで広がっていくコンテンツのことを指す。TikTokではmemeによりUGCが広がっていくことが一つの形となっている。廣谷氏は、「これからはUGCが左右する時代。UGCを拡げれば拡げるほど人、ターゲットが動いていく」と語る。さらに、新しい潮流として、「同一テーマの圧倒的多数のUGCを多重接触することで人が動いていく」とした。続いて、この流れに乗った取り組みとして、広告主2社の事例が紹介された。