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令和のデジタル広告には何が求められる?【Ad Creative Nightレポート】


令和のデジタルクリエイターの役割とは

 ライトニングトークの後、サインコサインの加来幸樹氏とデジタルガレージの松下秀史氏によるセッションが行われた。

右:サインコサイン 代表取締役 CEO/Co-Creator 加来幸樹氏左:デジタルガレージ マーケティングテクノロジーカンパニー 松下秀史氏
右:サインコサイン 代表取締役 CEO/Co-Creator 加来幸樹氏
左:デジタルガレージ マーケティングテクノロジーカンパニー 松下秀史氏

 まず、松下氏は「デジタル広告クリエイターの役割は何か」と質問。これに対し、加来氏は「答えを作るのではなく、そこに至るまでの問いを設定することがクリエイターの役割である」と回答した。

 加来氏がサインコサインを設立する前にいた、デジタルマーケティング事業を展開するセプテーニでは、良いパフォーマンスが出た広告を再現できる方法を考え、自分と部下が同等の高いパフォーマンスを出せるよう動いていた。このときは、高いパフォーマンスを出すプロセスを効率良く見つけることに意識があったが、現在はそのプロセスを見つけるための問いを明確にすることを大事にしているという。

 そして、同氏は問いを立てることの重要性を以下のように語った。

 「クリエイティブには正解らしきルールが見えても、それで確実に成果が出るとは限らないので、成果が出るまで地道な努力を続けるしかありません。そのために問いを設定して頭を悩ませ続けてこそクリエイターと呼べるのではないでしょうか」(加来氏)

 続いて、「クリエイティブは広告主や広告代理店、制作会社、メディアなど多数のステークホルダーの中で作られていくが、良いクリエイティブを実現するにはどうすれば良いのか」という問いに対し、加来氏は「全員クリエイター」という言葉を投げかけた。

 加来氏によれば、共通のゴールは「良いクリエイティブを作ること」で一致しているはずなので、各ステークホルダーが果たすべき役割にコミットし、共通のゴールを目指すことが重要なのだという。そのため、全員がクリエイターなのだ。

自分のやりたいことができるサイクルを回す

 続いて問われたのは、「令和の時代に求められる広告クリエイターのあり方とは」という質問。これに対し加来氏は、「自分がどうありたいかを持って、自分のやりたい仕事で価値を高めていけるようにすることが重要」だという。

 とはいえ、自分がやりたいことをすぐにできるとは限らない。それに対しても加来氏は「まず自分がすべき仕事の質と価値を上げるべき」とアドバイスをした。そうすることで社内外の人からの信頼を高め仕事が集まる状態を作る。そして、仕事が選べる状態にしていき、自分の理想とする仕事をつかむ。このサイクルを回せるようになることが重要だという。

 そして最後、「デジタル広告代理店が令和に出すべき価値は何か」という質問に対し、加来氏は以下のコメントを残してセッションを締めくくった。

 「デジタル広告代理店はデータや数字を重視し、すぐに変わるルールに対応しながら広告運用などに取り組んできました。この、ずっとデジタルに向き合ってきたことを資産としながら、マス広告や他の領域にもチャレンジしていくことで価値を生み出せるんじゃないでしょうか。そして何より、単に自分のことを『インターネット広告代理店です』と言ってしまうのではなく、もっと具体的に役割や強みを示せることが、今後求められるのではないでしょうか」(加来氏)

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/02/04 16:20 https://markezine.jp/article/detail/32735

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