マイボイスコムは、ネット広告に関する調査を実施した。
ネット利用時に最も表示された広告は?
直近1年間のネット利用時に表示されたネット広告について複数回答で尋ねると、「画面端に表示される画像の広告(バナー広告)」が81.8%、「画面端に表示される動画の広告(動画広告)」が56.5%、「コンテンツや記事の間に表示される広告」「動画サイトのスキップできる動画広告」がそれぞれ4~5割だった。
10~30代では、「SNSのタイムラインに表示される広告」「動画サイトのスキップできる動画広告」「動画サイトのスキップできない動画広告」の比率が高くなっている。
ネット広告の内容を読む人は4割弱
直近1年間にネット広告が表示された人のうち、内容を読む人は4割弱。「だいたい読む」が2.1%、「内容やタイミングなどによっては、読むこともある」が36.5%。ネット広告が表示された人が読んだ広告について複数回答で尋ねると、「画面端に表示される画像の広告(バナー広告)」が26.0%で最も多く、「コンテンツや記事の間に表示される広告」「画面端に表示される動画の広告(動画広告)」「過去に購入・閲覧・検索した商品やサービス等に関する広告」が8~9%となった。
「間違えてクリックした」が多いネット広告
直近1年間にネット広告が表示された人に、広告が表示された際に行ったことを複数回答で尋ねると、「広告を閉じた」「ネット広告を、間違えてクリックした」が各37.1%、「ネット広告をクリックした(意図的に)」が28.0%だった。
「ネット広告を間違えてクリックした」は、女性10~30代で5割前後と他の層より高くなっている。
約3割は「興味がある内容なら読む」
ネット広告についての考え方を複数回答で尋ねると、「気になるものや興味があるもの、面白いものなら内容を読む」「関係のない広告が表示されるとイライラする」「スクロールなどの操作を妨げられるので、わずらわしい」が各30%台だった。
ネット広告で不快に感じるもの
ネット広告で不快に感じるものを複数回答で尋ねると、「興味がない・関係ない内容の広告」「別画面やポップアップで自動的に表示される」「画面の上や下に、常に表示される(スクロールしても固定されている)」が各3割強、「画面の上から下に降りてくる、スクロールに合わせて移動する」「画面全体に表示される」「動画サイトのスキップできない動画広告」「画面を開くと自動で再生される動画広告」などが各20%台。10~30代では、「動画サイトのスキップできない動画広告」の比率が高くなっている。
回答者のコメント
回答者のコメントは以下の通り。
ネット広告で不快に感じるもの (全4,536件より抜粋)
- 閉じるボタンを押しても消せない広告は不快に感じる。(男性27歳)
- ゲームで遊んでいてさあ次だと意気込んでいるときに、広告があること。(男性38歳)
- 動画のコマーシャルは重くなるので、許可制にしてほしい。不快になる。(男性45歳)
- ちょっと興味があるがサイトである商品を閲覧した後、SNSなどで繰り返し、広告が表示されること。(男性54歳)
- 期間限定、残り○点など過度に購入意欲を煽る広告。通常時と遜色のない価格での特売セールスのもの。(男性57歳)
- タップしたい部分の場所に勝手に動いてくる広告にとてもイライラして、そのサイトを使うのを辞めた。(女性29歳)
- 簡単にスキップできない広告はうっとうしい。(女性33歳)
- 見ていたサイトに戻れずに、また再ログインをしなければならない時。(女性40歳)
- 自分の好むに関わらず、属性に一致しているもの。(女性45歳)
- 家族で使うので、子供には見せたくないような広告が多い。消してもまた表示されるので、イライラすることがある(女性60歳)
【調査概要】
調査主体:マイボイスコム株式会社
調査対象:「MyVoice」のアンケートモニター
調査方法:ネット調査
調査時期:2020年3月1日~5日
回答者数:10,313名
設問数:7~9問
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