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実践!マーケティングアカデミー

ESGへの取り組みが、ブランド成長の鍵となる

 循環型社会の実現を目指してサービスを開始した「メルカリ」。しかし取引量が増えることで“捨てられる梱包材”が増えていくことに課題を感じていました。この課題を解決するために、同社が実践したこととは?

※本記事は、2020年5月25日刊行の定期誌『MarkeZine』53号に掲載したものです。

「循環型社会」実現のため梱包材もリユースする習慣を作る

――田原さんが所属されるBrand Managementチームとはどのようなチームなのですか?

 Brand Managementチームは、ブランド価値を高めることを目的としたチームです。私たちのミッションは、「メルカリが好き」「メルカリを使ってみたい」「メルカリで働いてみたい」と思ってくれる人を一人でも増やすこと。そのために、日々様々なブランディング施策を行っています。その中で私がリードを務めるESGプロジェクトがあります。ESGはEnvironment(環境)、Social(社会)、Governance(企業統治)の頭文字を取った言葉で、ブランド価値の中でも「社会からの信頼を得る」という目的のもと、活動を行っています。

株式会社メルカリ Brand Management/ESG lead 田原純香氏
2018年10月にメルカリへ入社。社長室のメンバーとして、様々な全社プロジェクトに携わる。現在は、ブランディングプロジェクト、およびESGプロジェクトのリードを務める。

――昨年6月に提供を開始された、「メルカリエコパック」もその活動の一環なのでしょうか?

 はい、メルカリエコパックは循環型社会の実現に向けて開発した、繰り返し利用可能な梱包材です。メルカリを使って要らなくなったものをリユースしていただくだけでなく、梱包材も何度もリユースしていただく習慣を作りたいという思いで開発しました。テントなどで使用されるターポリン素材を採用しているため、数百回以上の利用が可能です。

メルカリエコパック。テントなどで使用される素材と止水ファスナーで作られており、生活防水仕様となっている
メルカリエコパック。テントなどで使用される素材と止水ファスナーで作られており、生活防水仕様となっている

 メルカリは循環型社会の実現を目指している会社です。循環型社会というのは、地球の限りあるリソースを大切に使い、廃棄させずに循環させようという考え方です。「メルカリ」というマーケットプレイスを通じて、他の誰かに受け継いでもらうことで循環型社会の実現に近づくことができると考えています。これは弊社におけるサステナビリティの考え方の根本であり、会社のミッションでもあります。

 ただ、たくさんのお客さまにご利用いただくようになってきて、段々と「自己矛盾」を感じるようになっていったのです。

――自己矛盾、ですか?

 はい、おかげさまで「メルカリ」は多くの方にご利用いただけるサービスへと成長しました。そして、それにともない取引量もどんどん増えました。その中で、物品のやりとりに使われる梱包資材も増えていったのです。つまり、「捨てられてしまう梱包資材」もメルカリの成長に合わせて増えてきたと考えたのです。梱包資材を作るにあたっては、大量の水や紙が使われています。そのため梱包資材が増えるということは、地球のリソースをどんどん消化していることになるのです。

 こうした背景から、循環型社会の実現を掲げる企業として、この問題をどうにか解決したいと考え、今回、解決策の一つとして、このメルカリエコパックを開発しました。

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利用者の8割が梱包材の破棄を「もったいない」と感じていた

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

1993年生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。Web記事に加え、定期購読誌『MarkeZine』の企画・制作、イベント『MarkeZine Day』の企画も担当。最近はSDGsに関する取り組みに注目しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/05/25 15:30 https://markezine.jp/article/detail/33454

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