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実践!マーケティングアカデミー

ESGへの取り組みが、ブランド成長の鍵となる

ESGへの取り組みが企業の中長期的成長には不可欠

――このメルカリエコパックというお取り組みは、御社の理念に基づいているものだと思いますが、企業がESGに取り組む意義をどのようにお考えですか?

 意義というより、中長期的に成長していきたいという企業であれば、必ず取るべき企業戦略の一つだと捉えています。「CSR(企業の社会的責任)やESGってやる意味あるの?」と、コストセンター的な扱いをされてしまうことも多いと思うのですが、こうした取り組みこそ、サステナブルな企業成長を目指す企業として、その経営の根幹だと思っています。

 会社が何か事業を運営したりサービスを提供したりするときに、自然のリソース、社会のリソースというものがないと、そもそも提供することができないですよね。私たちのサービスも、地球資源に水がないと梱包資材も作れないですし、梱包資材があるからこそ今のセーフティな取り引きが実現していると思っています。

 またたとえばメルカリのようなCtoCのマーケットプレイスを提供するにしても、お客さま同士のトラブルが起きることもあります。そうしたトラブルが発生した際に、「人」というリソースがないと、解決できず、サービス提供がままならなくなります。このように、企業はサービスを提供するためには、自然や社会にあるリソースというのを、お金というリソースと同じくらいに使わなければならないのです。

 そして、今こうした自然や社会のリソースというものが、環境変化や人口減少などによって十分ではなくなってきています。またすごく変動的にもなってきています。こうした変化に企業としてどう向き合っていくのか。少ないリソースでもサービスを展開できる体制をどう作っていくのかを考え、対策していくことは、企業の生き残り戦略としても非常に重要なことだと考えています。

――最後に、今後の展望をうかがえますか?

 今後も変わらず、循環型社会の実現を目指し、様々なことにトライしていきます。今回のような梱包の面だけでなく、生産や配送方法など、まだまだ変えていけるのではないかと思うところはたくさんあるので、いろいろなところとパートナーシップを組みながら実験していきたいと思っています。そして、こうした取り組みを積極的に発信していくことで、社会や世の中に存在する企業に対して、意識変容を起こしていきたいと思っています。弊社の取り組みが、「それなら、こういうこともできるのでは?」「うちの会社では、これをやってみよう」と考え、実行してもらえるきっかけとなれたら嬉しいですね。

今回のポイントは……
  • 循環型社会の実現を目指すメルカリは、“廃棄される”梱包材を減らすため、“繰り返し利用可能な”梱包材として「メルカリエコパック」を開発。
  • メルカリエコパックを多くの人に「循環」してもらえるよう、「日本地図カード」を封入。
  • ESGへの取り組みは、企業の中長期的成長には不可欠である。

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

MarkeZine副編集長。1993年生まれ、島根県出身。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/05/25 15:30 https://markezine.jp/article/detail/33454

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