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定期誌『MarkeZine』実践!マーケティングアカデミー

「ブラックサンダー」で世界中の子どもを笑顔に 進化するロングセラーブランドの変わらない想い

 1994年に誕生した「ブラックサンダー」。2018年にはシリーズ年間販売本数が2億本を突破するなど、長きにわたり愛され続けている同商品ですが、実は販売開始当初は“売れない商品”だったと言います。一時生産終了していた過去もあるブラックサンダーはどのようにして大ヒット商品になったのか。また長きにわたり愛されるブランドになるための秘訣とは? 3代目社長・河合辰信氏に話を聞きました。

電子版(誌面)はこちらから閲覧できます。

※本記事は、2020年12月25日刊行の定期誌『MarkeZine』60号に掲載したものです。

売れない商品から“大ヒット商品”へ

――2018年2月に有楽製菓の3代目社長に就任された河合代表は、以前は同社のマーケティング部門を統括されていたそうですね。

河合:はい。2010年4月に有楽製菓に中途入社したのですが、最初は工場のラインで働くところからスタートしました。8ヵ月間工場で働いたのち、商品開発部に移動し、アミューズメント施設のお土産開発に携わりました。

 有楽製菓にマーケティング部門ができたのが2011年の8月のことだったのですが、私はその立ち上げメンバーとして参画しました。そこから先はマーケティング部門を率いながら、人事部や営業部の統括なども一時兼務し、2018年2月に社長に就任しました。

“有楽製菓株式会社 代表取締役社長 河合辰信氏
有楽製菓株式会社 代表取締役社長 河合辰信氏

――有楽製菓の大ヒット商品といえば「ブラックサンダー」ですが、発売開始当初は“売れない商品”だったと知り、かなり驚きました。

河合:ブラックサンダーは、当時の有楽製菓の主力商品「チョコナッツスリー」(現在は販売終了)の軽い食感と対になるような、ザクザクとしたハードな食感、満足感のあるボリュームを目指して開発されたお菓子です。商品名は、材料のココアクッキーや見た目の黒さから「ブラック」、子どもに人気なもの=戦隊モノというイメージから「サンダー」と名付けられました。

ブラックサンダー初代パッケージ
ブラックサンダー初代パッケージ

 発売当初から会社としては「美味しいお菓子ができた!」と自信満々だったのですが、おっしゃるとおり、発売開始当初は“売れない商品”でした。というのも、1990年代の駄菓子は10円〜20円のものが多かったのですが、ブラックサンダーはどうしても制作コストがかかってしまい、20円で売りたいところを泣く泣く30円で販売していたのです。そうすると、駄菓子エリアにある他の商品と比べるとどうしても「高いお菓子」になってしまい……。加えて、子ども向けお菓子として販売していたにもかかわらず、初代パッケージは「BLACK THUNDER」と商品名をアルファベットで記載していました。これも、なかなか手にとってもらえなかった要因であったと考えています。

 そうしたこともあり、一時生産終了が決まったブラックサンダーですが、九州地区の営業担当から「このお菓子は絶対良いものだから残してほしい!」と会社に直談判があり、会社としても「そこまで言うなら、残っている包装紙を使い切るまでなら良いよ」と、エリア限定で再販売をしたところ、そこから口コミで評判が広がり、なんとか生産が続けられることになったのです。

 そこからパッケージを変えてみたり、販路を変えてみたりと試行錯誤を続けていたのですが、2000年代前半に転機が訪れます。京都のとある大学の生協で人気ナンバーワン商品になったのです。それまでは駄菓子屋を中心に置いていたのですが、その情報を元に、大学生協やコンビニへ販路を広げていったところ、じわじわと人気が広がっていき、当時有名だった生協の白石さんにも取り上げられ、爆発的ヒットへとつながっていったのです。

――子ども向けと思っていた商品が大学生たちにヒットしたのですね。

河合:先ほど1994年頃の駄菓子屋では30円が高かったというお話をしましたが、2000年代の大学生協の30円はむしろ安いですよね。コンビニにも置いたことで、高校生や大学生を中心に手にとってもらえる機会が増えたのです。

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この記事の著者

福島 芽生(編集部)(フクシマ メイ)

1993年生まれ。早稲田大学文学部を卒業後、書籍編集を経て翔泳社・MarkeZine編集部へ。Web記事に加え、定期購読誌『MarkeZine』の企画・制作、イベント『MarkeZine Day』の企画も担当。最近はSDGsに関する取り組みに注目しています。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/12/25 15:30 https://markezine.jp/article/detail/35158

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