LINEとInstagramのDMの使い分けは?
続いて会話ツールとしての役割が被っている「LINEとDMの違いについて」、Q3. DMはどれくらい使う? LINEとはどう違う? という質問から、その使い分けを探っていきます。
すると、
「DMは些細なことを話して、LINEは大事なことを話す」
「DMはLINEのワンアクション手前」
「LINEは真面目な話、DMはもっと気軽なイメージ」
「いきなりLINEは重い感じするけど、Instagramなら聞きやすいからDMもしやすい」
「始めて連絡先を交換する人はInstagramがほとんどで、LINEでつながっている人数よりもInstagramでつながっている人数が多い」
という回答が得られました。これらの回答は特に女性が多く、Instagramではストーリーズへのコメントや投稿に対しての会話を行うそう。また会話は長くても2日程度で終わる、とのことでした。
DMの使い方について4タイプごとに見てみると、
・人生ガチ勢は、多くの参加者が利用。連絡先交換の主流がInstagramのため、交流意識の高い人生ガチ勢たちの交流もInstagramがメインとなっている。
・ソーシャルよいこは、まさにLINEの代わりに使うという仮説通りの印象。しかしSNSを使いこなしているイメージの反面、「会話が多くて未読をためてしまう」といった悩みもある様子。
・省エネペシミスト・様子見フォロワーはともに、DMの使用率が低い。
といった分類ができました。また調査を続けていくと、
「ストーリーズから会話に発展することもある」
「久しぶりの友達への連絡にInstagramのDMを使う、LINEだとハードルが高いけど、ストーリーズだと相手も反応を期待してるはずだから、気が楽。」
「友達のストーリーズを見て連絡する」
など14人が同じような使い方をしていることがわかりました。仮説に対しては、DMは気軽で浅い会話ツール、LINEは大事なお知らせやプライベートの約束などオフィシャルで深い連絡ツールといえるかもしれません。

たくさん見るストーリーズは、どうやら会話のネタやキッカケとして、Z世代に使われているようです。しかしすべてが会話へ発展するわけではなく、多くはダラダラとみる暇つぶしになるようでした。
【発見3】
DMは気軽な会話ツール。LINEはオフィシャルな連絡ツール。またInstagramストーリーズは会話のキッカケとして使われている。しかし前段落と同じように、ほとんどは関心がないため忘れてしまう。
Instagramは「リアルと同じ感覚でオシャレができる空間」
いかがでしたか? 今回の記事は、Z世代でフリーライターとして活動している、タカハシ コウキがお届けしました。
記事を書くなかで驚いたのは、Z世代の間ではInstagramがメールや電話、LINEと同じ連絡ツールとなりはじめていた点。Instagramの機能には、何かZ世代にとって魅力的な特徴があるのかもしれません。僕の考察となりますが、その魅力は、Instagram独特の気軽な雰囲気ではないか? と考えます。
今回の“Z世代会議”では、DMはLINEより軽く友達とつながるツールとして使われていることがわかりました。ストーリーズの投稿では、他人の投稿を覚えていない人がほとんど。にもかかわらず投稿やストーリーズに反応が欲しいといった、あわよくば……の意識も感じられます。つまり「反応は欲しいけど、なくても問題ない」といったところ。なりたいように自分を飾ってシェアし、たまに興味をもってくれた人とおしゃべりできる、期待しすぎない気軽なツールが、Instagramなのではないでしょうか?
話題にしてくれるなら嬉しいし、話題にならなくても自分の気分がアガるから嬉しい。それはまるで、好きなオシャレをして友人と遊びにでかけるような、そんな雰囲気です。
デジタルと生きるZ世代にとってInstagramとは、リアルとならぶもう一つの、もしかするとリアル以上の拡がりを持った、気軽で居心地のいい空間なのかもしれません。
次回は、Z世代のコミュニケーションと人間関係について探ります。リアルとネットを行き来するZ世代の対人関係には、どのような特徴があるのでしょうか? お楽しみにお待ちください!