自動入札の効果を上げるために意識すべきものとは?
MZ:運用型への変換を進める上で、これは意識したほうがいいということはありますか。
永井:広告グループの構成をできるだけまとめて自動入札に任せていくことが重要ですね。これまでYDNを手動運用する場合、リーセンシーを細かく刻んで、入札調整も自分たちできめ細やかに対応していくことが求められました。しかし、自動入札の場合はそのあたりの調整が不要になります。実際に成果も自動入札に任せることで上がってきました。
MZ:以前取材した他の事例でも、アカウント構成をシンプルにするという話が出ました。運用型への変換並びに自動入札を進める際は、広告グループなどの見直しが重要だということですね。
これまでは手動運用でコンバージョン数を最大化していたと思いますが、Yahoo!広告の自動入札に委ねてみて変化はありましたか。
永井:まず、広告運用に対する工数が大きく減りました。新しい施策やクリエイティブにリソースを割けるようになったので、非常に大きなメリットが享受できています。
兒嶋:獲得数も以前より増えていましたし、これまでとは違う訴求軸でも顧客を獲得できるようになったのが大きいです。これまではラクトフェリンという成分自体の訴求でアプローチしていましたが、その他の訴求軸である便通や睡眠の質といった軸でもお客様の購買につなげられるようになりました。
CV数が12%増、CPAも13%削減
MZ:今回の施策で得られた成果を教えてください。
永井:基本的な指標はすべて改善されました。自動入札の導入前と比べて、インプレッション数は17%、コンバージョン数は12%増加し、CPAは12%、CPCは29%削減しました。獲得効率とボリュームを両立できた結果となっています。
MZ:サンスターのお2人は今回の結果をどのように捉えていますか。
西村:潜在層の獲得増加につながったのが今回の施策における1番の成果だと考えています。これまでは主に顕在層を獲得するために活用していたヤフーで、潜在層の獲得まで一気通貫でできるようになったのは非常に良かったです。F2転換率とLTVの高いお客様をさらに獲得できました。
兒嶋:これまではリマーケティング配信に寄っていたのが、それ以外の配信比率が伸びて獲得にもつながっていました。その上CPAも下がっていたんです。
ITPなどの課題が出てきて、リマーケティング偏重の広告配信はリスクが高いと考えていた中で、ブロード配信でも獲得につながる成果が出せたのは非常にありがたいと思っています。
西村:また、間接的な効果ではありますが、指名検索などのボリュームも増えているので、潜在層から顕在層への引き上げにも大きく寄与しているはずです。