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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

定期誌『MarkeZine』デジタルクリエイティブの作法

未知のクリエイティブを作る

合理性に飲まれてはダメ

――デジタル上でクリエイティブを展開する際に気を付けるべきことなどはありますか。

 我々は、デジタルの世界の住人になりつつあるので、その世界の中で何が起きているのかを広く察知することが重要だと思います。たとえばあるゲームが流行っているのなら、そこをSNSのように活用できないかと考えるなど、新しいものと既存のものの組み合わせを常に想像しています。

 また気を付けないといけないと思っているのは合理性を求めすぎて安直なクリエイティブを作らないことです。様々な新興プラットフォームも洗練されてくると、皆が合理性を突き詰めるようになります。こうなると似たようなクリエイティブが数多く生み出され、結果的に差別化ができなくなり本来の目的を見失ってしまいがちです。

 最近ではエンジニアがAIを活用したアートを作るなど、テクノロジーで突っ走ったクリエイティブも増えてきておもしろいと思っていますが、万人に使われる機能最優先のものを作る場合は別として、これまでになかった不確実なものを試してみる勇気がなくなると新しいものは生まれてきません。

――テクノロジーの使い方も、あまりに先行したものを提供すると相手がついていけないケースもあると思うのですが、どのようにお考えですか。

 テクノロジーは、相手との距離感だけでなくギミックの多さなども検討する必要がありますが、私は常にユーザーのことを思って考えたものだけでなくてもいいと思っています。ユーザーの欲しいと思っているものが絶対ではなく、元々想定していた使われ方と違う形で成長したサービス・商品もこの世にはたくさんあります。実際にiPhoneやInstagramをはじめとした新しいユーザー体験が生まれるケースは、彼らが感じる問題や想像を超えた作り手のビジョンが先にあり、それに共感する小さなコミュニティが中心となり世に広がってきました。

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広告からブランドをデザインする役割に変化

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/02/25 09:35 https://markezine.jp/article/detail/34621

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