Jagabeeらしさを取り戻すためのリニューアルを
MZ:今回はカルビーでブランドを横断してPR宣伝の設計をしている小島さんと、Jagabee(じゃがビー)のブランド企画を担当している冨本さんに、Jagabeeのコロナ禍におけるブランディング活動についてお伺いします。
まず、Jagabee自体がどのようなターゲットに対し展開しているブランドか教えていただけますか。

右:カルビー株式会社 マーケティング本部 PR・宣伝担当 小島 彰朗氏
冨本:Jagabeeは2006年から発売しているブランドで、発売当時から働く20~30代の女性をターゲットに展開してきました。ちょっとしたスキマ時間に腰を下ろしてほっと一息つけるような商品を目指してブランド設計をしています。
MZ:新型コロナウイルス以前は、どのようなマーケティングを行っていたのでしょうか。
冨本:たとえば、2019年は他社とのコラボレーションを積極的に行い、スナック菓子特有の味のバリエーションといった楽しさを追求していました。しかしながら、Jagabeeが持つ特徴であるじゃがいもの味わいが訴求しづらくなっており、そこに課題を抱えていました。
そのため我々は、2020年4月にリニューアルすることに決め、それに向けた準備をしていたのですが、新型コロナウイルスの影響を受ける形となりました。
デジタル主体のキャンペーン設計に大幅変更
MZ:新型コロナウイルスの影響で、マーケティングにどのような変化がありましたか。
冨本:まず、店頭やイベントといったオフラインでのアプローチが制限されました。
今回のリニューアルでは、よりくちどけの良いサクッとした軽い触感、そしてJagabeeの原点であるじゃがいもの素材本来のおいしさを実現しました。そのため、多くの方に試食していただくための店頭サンプリングやPRイベントなどを企画していたのですが、新型コロナウイルスの影響で人が集まる施策が行えなくなったためプランの見直しを迫られました。

MZ:小島さんは各ブランドのPR宣伝の設計を支援しているとのことでしたが、この影響は大きかったですか。
小島:リニューアルしたかどうかを伝えるには、まず一度味わってもらうことが重要なので、非常に大きかったですね。その分、我々はデジタル上でのプロモーション活動に舵を切りました。