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“グロースCRM”のBrazeが日本上陸 カスタマーエンゲージメントの概念をどう広げるか

2020/12/18 09:00

 既にメルカリや楽天などそうそうたるプレーヤーが導入するカスタマーエンゲージメントプラットフォーム「Braze」をご存知だろうか。米国を拠点にグローバルで展開されてきた同ツールを提供するBrazeが、2020年10月に日本法人を設立。日本市場での本格的な事業拡大に乗り出している。本稿では、その代表を務める菊地真之氏にインタビュー。今後どのように「カスタマーエンゲージメント」の概念を広げ、市場をけん引していくのかを聞いた。

目次

ブランドと消費者の関係を“Braze”=融合する

――今回は、先日ジャパン・クラウド・コンピューティングとの合弁会社として設立されたBraze株式会社の代表を務める菊地さんにお話をうかがいます。カスタマーエンゲージメントプラットフォームの「Braze」は、既に名だたる企業に取り入れられているそうですね。

 はい、米国で2011年に立ち上げられたBrazeは、現在はグローバルで1,000社以上の企業に導入されています。日本でも事業を展開する代表的なユーザー企業としては、メルカリさん、楽天さん、バーガーキングさんなどのブランドが挙げられます。

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――まず、菊地さんのご経歴と、Brazeの日本法人代表に就任された理由をうかがえますか?

 私は元々システムエンジニア出身で、ビジネス支援の領域に移ってからは15年以上にわたり企業のデジタルトランスフォーメーションに携わってきました。直近では2014年からアドビにて戦略顧客部門の本部長を務め、人事サービスのワークデイのマーケティングと営業統括を経て、日本法人Brazeに1号社員そして社長として就任しました。

 Brazeに参画した理由は、2018年ごろに感じていた「マーケティングテクノロジーの追求が果たしてエンゲージメント構築につながるのか?」という課題に、Brazeなら真正面から向き合えると思ったからです。私自身はデジタルが大好きで、これまでに勤めた企業にも思い入れがありましたが、やはり時流として当時は「本当にエンドユーザーの心を動かしているのか」まで洗練されていなかったのだと思います。今回、縁あってBrazeの「ブランドと人をBrazeする」、つまり融合するという思想に触れ、共感する点が多かったので、参画に至りました。

Braze株式会社 代表取締役社長 菊地真之氏
1979年生まれ。法政大学卒業後、株式会社インテックに入社し、システムエンジニアとして勤務。その後、エンタープライズビジネスアプリケーション分野に転身。15年以上の経験を持ち、デジタルトランスフォーメーション(以降、DX)支援と事業収益の拡大に尽力した。2008年にSAPジャパン株式会社に入社し事業開発部門を経て、通信・メディア営業本部、戦略顧客営業本部にて営業担当として従事。2014年よりアドビ株式会社にて、デジタルエクスペリエンス事業本部にて戦略顧客部門の本部長として日本企業のDX推進を支援。2018年からワークデイ株式会社にて執行役員 営業統括を務めた後、2020年11月よりBraze株式会社 代表取締役社長に就任。

CEPは本来「グロースするためのCRM」

――Brazeは、冒頭でご紹介いただいたユーザー企業の華々しさだけでなく、Forbesが未上場の有望なクラウド企業を選出する「Forbes Cloud 100」に3年連続で選出されています。Brazeについて、あらためて特徴を教えてください。

 Brazeは、企業内外の様々なデータと連携し、顧客一人ひとりに最適化したブランド体験をリアルタイムで提供するカスタマーエンゲージメントプラットフォーム(以下、CEP)です。 

 消費者と企業の「融合」を支えているのは、高度な技術力によるリアルタイムのデータ処理と“ライブペルソナ”と表現している精緻なパーソナライズです。裏側を少し説明すると、Webやスマホや各種スマートデバイスの仕組みに対して、SDK、つまりプログラムとAPIをかなりの幅で公開しています。そのためデータを即座に取り込むことができ、それを瞬時にセグメント分析して、タイミングを合わせてオムニチャネルでメッセージ配信などのアクションにつなげています。

 エンゲージメントした結果は、またSDKを通じて戻ってくるので、いつまでも一人のユーザーを“特定の顧客”として扱うことができます。他のCDPなどからユーザーデータを取り込み、ペルソナをリッチにしていくことも可能です。

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――そう聞くと、既存のソリューションとは大きく違うのだとよくわかります。アクションの部分は、メールやSNSなど多種多様なチャネルがありますが、どれが適切かもデータを基に示唆を得られるんですか?

 それも可能ですし、あらかじめマーケター側で設計する、あるいは仮説に基づいた上で自動で最適化していくこともできます。また最近、AIで“解約予備群”を推定して防止する機能が追加されたので、サブスクリプションサービスなどには重要なアクションになってくると思います。

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