日本マクドナルドがTwitterで体現しようとしていることとは?
続いて、Twitter Japanで広告事業を統括する山川氏と日本マクドナルドのナショナルマーケティング部でマネージャーを務める山野邊氏によるトークセッションが行われた。

右:日本マクドナルド マーケティング本部 ナショナルマーケティング部 マネージャー 山野邊 普人氏
まず山川氏は日本マクドナルドのデジタルマーケティング戦略について質問。これに対し山野邊氏は「『LIKEからLOVEへ』というマーケティングビジョンを掲げ、マス・デジタル問わずコミュニケーションしている」と回答。様々な広告を通じて届けるメッセージに共感してもらい、よりマクドナルドのことを好きになってもらう。そして、代替の効かないブランドへと昇華することを目指し2020年を駆け抜けてきたという。
「デジタルマーケティングに関してもこのビジョンのもと、デジタル上でお客様との強いつながりを醸成していました」(山野邉氏)
では、その中でTwitterはどのように活用していたのだろうか。山野邊氏は単に広告媒体として活用するだけでなく、「プロモーションが始まる前や商品の発売前、テレビCMの放送直後などの反応を見る」ためにTwitterを欠かさずチェックしていたという。どのようにTwitter利用者にマクドナルドのことが語られているのかを確認し、その反応を次のプロモーションにも活かしているのだ。
Branded Likesがもたらす成果とは?
続いて、Branded Likesの活用事例に話が移った。ジェイク氏のパートで日本マクドナルドが国内で初めての導入だったと語られていたが、なぜ同社はBranded Likesの活用に至ったのか。その理由について、山野邊氏は以下のようにコメントしている。
「満月を見ながら大切な人とつながる様子をテレビCMで伝えていたのですが、Branded Likesを利用することでTwitterでもそのメッセージが表現できるのではと感じたのが活用の背景です」(山野邊氏)
その結果、生まれたのが「いいね」をタップすると月見と書かれた満月が登場するアニメーションだ。この「いいね」ボタンをきっかけに、フォロワーに月見バーガーのコミュニケーションが広がっていった。
その結果、ファーストビューオンリーの広告では史上最高の「いいね」数を記録し、発売日の月見バーガーに関するツイート量は2019年比の3.5倍に。発売日には終日トレンド入りした。これに対し山野邊氏も「まさしくLIKEからLOVEのコミュニケーションになったのでは」と高く評価した。

そして、最後に山野邊氏は今後のTwitter活用について、以下のように語り、トークセッションを締めくくった。
「Twitterに関しては引き続きファーストビューオンリーやプロモトレンドなどを活用して、認知や拡散を期待したコミュニケーションを展開し、キャンペーンの立ち上げにつなげていきたいです。また、Branded Likesのような見せるだけではなくお客様に楽しんでもらえるようなコミュニケーションも積極的に実施していきたいと思っています」(山野邊氏)
高い認知獲得と話題化を狙うプロモトレンドスポットライトのような広告だけでなく、利用者に新しい体験を提供するBranded Likesを2020年にローンチしてきたTwitter。2021年に行われるアップデートに関しても引き続き注目したい。