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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

組織強化が成果につながる。マーケターに必要なチームビルディングの秘訣

マーケティングが進まない?まずは開発部門との「視点の違い」の理解から

「ちょっと斜め上」くらいの無理なきプランニングが結果的にうまくいく

 開発部門との意思統一が図れていないとどんなに良い戦略も生きないし、それが商品に根付くことはない。これが、マーケティング部門やマーケターが日頃から向き合っている「ポテンシャルの発揮を阻む壁」の正体だ。

 そして実はこれは大抵の場合、経営層にとっても悩ましい問題なのだ。なるべく数字を作りたくてどちらか一方に無理をさせ、開発部門とマーケティング部門がうまく噛み合わない状態に追いこむと、常に脱輪しかねない組織構造的なリスクを抱えながら前進することになる。

 なので、マーケターは目標達成に囚われすぎず、開発部門が最も大切にしていることに耳を傾け、対話を重ねつつ、プランニングの照準を、無理なき「ちょっと斜め上」くらいに設定すると良いだろう。そうすると、インナーとアウターのバランスもとれ、商品の少しだけ背伸びした魅力も見えるし、結果的に非連続成長が果たせるだろう。それが、組織の中でマーケティング機能が適切に果たされている状態だと考えている。

 特に現在はコロナ禍で環境変化が早く、その時点では正解であっても、数ヵ月後は不適合になっているケースが往々にしてある。非常に厳しい状況に置かれている業界があるのも事実だ。しかしユーザーや生活者がその商品を利用する意味合いが大きく変わらない限りは、市場変化に揺さぶられるのではなく、プロダクトの理念に共感してくれる方を大切にする意識と、その商品の根源価値に基づいた “ブレない未来” を描く力が、このような曖昧で不確実なVUCA(ブーカ)*1の時代だからこそ、重要な成功要因の1つだと考えている。

 次回は、より素敵なチームビルディングが進むように「開発部門とマーケティング部門のより具体的な違いと解決アクション」に焦点をあてていく。ご一読いただけたら幸いである。

*1 VUCA(ブーカ)とは

Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった言葉。不確実で先行きが読めない状態・環境のことをいう。

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この記事の著者

久米 一平(クメ イッペイ)

久米一平 ピクシブ株式会社 マーケティング戦略室マネージャー(部長職)
早稲田大学法学部を卒業後、2010年に博報堂へ新卒で入社し、営業とマーケターを経験。コロプラでのマーケティング・プロダクト広報のマネージャーを経て、2019年より現職。pixivをはじめとしたクリエイターを支える10を超えるサービスのマーケティン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/07/08 08:00 https://markezine.jp/article/detail/36389

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