エシカルな人をターゲットにする上で有効な施策とは
では、エシカルな人をターゲットに商品・サービスをアピールする場合に、どのような形で訴求していくのがよいのだろうか。図表4は、メディア接触において全体との差分が大きかった項目をピックアップしたものである。
エシカルな人のメディア接触の傾向を見ると、オンライン・オフライン問わず、幅広いメディアに接触し、高い信頼を置いている様子である。具体的には、新聞広告や新聞の記事内情報、モバイルのニュースサイト・メーカーサイト・ブランドサイトや動画広告、インターネットのニュースサイトなどの接触率が全体と比べて高い。

具体的な媒体では、朝日新聞、日本経済新聞といった全国紙の新聞(電子版含む)、Yahoo!ニュース、NHKニュース・防災といったアプリの購読・利用が全体平均と比べて多かった。
前述の「エシカルなイメージを持たれている企業」のコメント例を参考とすれば、エシカルな人は個々の商品だけでなく、企業の社会貢献等への取り組みまで理解した上でその企業を評価しており、購買行動にも反映される可能性がある。また、一度ブランド・企業を気に入ると、そのブランド・企業のリピーターになりやすいという傾向は価値観の特徴で触れたとおりである。
このことから、エシカルな人をターゲットにする際は、商品単位での訴求のみならず、社会貢献などへの取り組みについても積極的に新聞広告や動画広告などで発信し、ブランド・企業への理解を深めることで、そのブランド・企業のファンを醸成していくことが重要といえよう。
【調査概要】
調査主体:株式会社マクロミル
調査方法:インターネット調査
調査タイトル:ブランドデータバンク第32期調査「ブランドに関するアンケート」
調査対象:全国15~69歳の男女(マクロミルリサーチパネル)
割付方法:10代:調査対象の出現比率に基づき、男女×年齢(15~19歳)で割付
20代~60代:平成27年国勢調査による、性別×年代(10歳刻み)の人口動態割付
総サンプル数:n=33,133
調査期間:2021年1月15日(金)~2021年2月6日(土)【追跡調査概要】
調査主体:株式会社マクロミル
調査方法:インターネット調査
調査タイトル:ミルトーク1問アンケート
調査対象:全国15~69歳の男女(マクロミルリサーチパネル)
割付方法:なし 総サンプル数:n=170
調査期間:2021年3月10日(水)~2021年3月17日(水)・本文の数値は四捨五入した整数で表記しています。
・百分率表示は四捨五入の丸め計算を行っており、合計が100%とならない場合があります。
