SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第100号(2024年4月号)
特集「24社に聞く、経営構想におけるマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究(AD)

リスティング広告で競合他社の上をいく!アドフレックス×Optmyzrが実現する成果最大化

 2021年8月、アドフレックス・コミュニケーションズが世界85ヵ国75,000社導入のPPC管理システム「Optmyzr(オプティマイザー)」を使ったコンサルティングサービスの提供を始める。これまでも多くのAIツールを駆使し、企業のマーケティング活動を通じた事業拡大に貢献してきた同社だが、米Optmyzr社に熱心なアプローチを続け、本アライアンスが実現したという。Optmyzr社との提携がもたらす価値とは何か?同社の松岡 希氏、そして米Optmyzr社Co-founder兼CEO Frederick Vallaeys氏に聞いた。

媒体のAIだけでは足りない!?広告効果の最大化には第二のAIが必要

 数あるデジタル広告のなかでも、多くの人になじみ深いものがリスティング広告だ。米Google社がリスティング広告を本格展開したのは2000年で、歴史も古い。ネットユーザーであれば、ほとんどの人が広告をクリックしたことがあるはずだ。広告主にとっても、費用対効果が見えやすく顕在層の獲得に強いため、4マス広告や他のネット媒体に比べて安定して強化されてきた。そんな歴史の深い媒体だからこそ、すでに改善のための施策を打ち尽くしたという停滞感を感じている読者は多いのではないだろうか。

 リスティング広告全般について、「実は現状よりも高いパフォーマンスを得られる余地があるのです」と指摘するのは、アドフレックス・コミュニケーションズ(以下、アドフレックス)の松岡氏だ。

「リスティング広告の成果を出すには、配信結果を見ながらきめ細かく調整していく運用が必要です。最近は広告プラットフォーム側でも、広告主のゴールに合わせて自動で配信を最適化するなど機能進化が著しいのですが、『自動化機能があるので、何も手を入れない』という企業が増えました。

 自動化は大変優れた機能ですが、すべてのケースで最高のパフォーマンスを引き出せるわけではありません。さらに成果を伸ばすには適切な箇所に手を入れる必要があります。多くの広告主は競合他社に対する競争優位性の確保に腐心しています。弊社はクライアント様の競合他社が真似できないレベルまできめ細かくリスティング広告を運用することで、そのご支援をしています」(松岡氏)

株式会社アドフレックス・コミュニケーションズ Optmyzr担当 松岡 希氏
株式会社アドフレックス・コミュニケーションズ Optmyzr担当 松岡 希氏

 アドフレックスは、海外の有益なAIツールを用いたデジタル広告のコンサルティングサービスに強みを持つユニークな企業だ。そんな同社が2021年8月、PPC管理プラットフォーム「Optmyzr(オプティマイザー)」を提供する米Optmyzr社から日本での独占販売権を獲得した。

 これにより、「弊社のAIの知見とデジタル広告運用の経験に、Optmyzrが加わることで、運用レベルを世界最高峰に押し上げることができると考えています」と松岡氏はいう。

元Googleのエバンジェリストが開発したPPC管理システム

 Optmyzrは、GoogleやYahoo! JAPANなど広告主のデジタル広告を一つのプラットフォームで管理できるPPC管理システムだ。なお、Yahoo! JAPANは今回のアドフレックスとの提携に合わせ、日本独自に対応したものだ。また広告を管理するだけでなく、成果を最大化するAI機能も備えている。

 Optmyzr社のCo-founder兼CEOであり、同製品を開発したエンジニアの1人であるFrederick Vallaeys氏は、Google広告の黎明期からそのシステム開発を担ってきた人物だ。

私はGoogleの広告システムがどう設計されているのか、その設計思想まで深く理解しています。そのためGoogleの広告システムにどういった課題があり、今後どのように改善していくかという戦略も推測できます」(Vallaeys氏)

 Optmyzr社Co-founder兼CEO Frederick Vallaeys氏
Optmyzr社Co-founder兼CEO Frederick Vallaeys氏

 Googleの広告システムに対する深い理解があるからこそ、広告主が品質スコアや広告ランクを維持するためにはどうすればいいかも熟知しており、その機能をOptmyzrに実装できるわけだ。

 またOptmyzrは、Googleの弱点を補完するツールであり、決してGoogleと競合するものではない。Google側もそれを理解しており、両社は良好な関係を築いているという。

「OptmyzrはGoogleのビジネスをより支援し、広告主の成果を最大化するツールだと認められているからこそ、Googleの戦略に合わせて迅速にアップデートを行うことができます」(Vallaeys氏)

 アドフレックスでは、広告主の広告運用にこのOptmyzrを活用して、さらなる事業拡大を支援していく考えだ。また、広告主にツールそのものの機能提供をすることもマーケットの反応次第で検討してく予定だ。

効果を出すためには「レバーの操作」が重要

 リスティング広告について、「広告効果を調整するためのレバーが多数ある」と松岡氏は表現する。

 どのレバーをどれくらいの強さで動かせばどんな成果が得られるのか、経験がないとなかなか感覚がつかめない。そして、前述のとおり、その操作をシステムの自動化機能に任せっぱなしにしている企業も多い。

「弊社は出稿の方法やKPIの持ち方、ゴールの置き方に合わせて、どの機能を使い、どこまで自動化をするべきかの知見を持っており、広告主の戦略に合わせたベストプラクティスを提案できます。これにOptmyzrを組み合わせることで、より精度の高い運用を進めていけると考えています」(松岡氏)

広告効果を最大化させる二つの条件

 アドフレックスによると、デジタル広告の成果を最大化するには二つの条件があるという。一つは、まず高いパフォーマンスを出すこと。もう一つは、そのパフォーマンスの期間をできるだけ長くすることだ。

 Optmyzrは、媒体を横断した全体最適や最良な広告テキストをレコメンドする機能など、人力では到底不可能なレベルで最適化することで、高いパフォーマンスを発揮できるようにするという。

 そのパフォーマンスを維持するには、モニタリングが欠かせない。Optmyzrのモニタリング機能は、変調や異常を察知したらすぐ運用担当者に通知し、改善策を示唆してくれる。それをどう実行していくかが、アドフレックスの知見が最も活きる部分だ。

 というのもOptmyzrは、AIがどのようなデータを参照し、どのように判断したかを履歴として確認できる仕組みになっており、人間が最終判断を行う余地があるからだ。松岡氏はその効用を次のように説明する。

「24時間365日にわたるモニタリングと、複雑な最適化策はOptmyzrのAIに任せますが、最終的な判断は人間が行います。機械と人との役割を分けて運用していくことで、人間はより戦略・仮説の立案やクリエイティブに注力できますし、状況に応じて柔軟に戦略を変えながら最適な施策を実行できます。これらの機能を使いこなすことで、常に高いパフォーマンスを発揮しつつ、その期間を最大限延ばせるようになり、最良の結果を広告主にお返しすることができると考えています」(松岡氏)

Optmyzrによる広告パフォーマンス最大化

Optmyzrだけが持つ強みとは?

 今回のOptmyzr社との提携は、アドフレックス側からの強いアプローチで実現したという。松岡氏は「それだけOptmyzrの強みに惹かれました」というが、具体的にはどのような特徴があるのだろうか。

「大きく二つあります。一つは、やはり元Googleの広告システム開発経験者が作った製品であること。そしてもう一つは実際に運用してわかったのですが、アップデートが非常に速いことです。Googleのアップデートは海外で先行され、その後で日本でも反映されます。OptmyzrはGoogleの変化への対応が非常に早いため、弊社でも日本でのアップデートが実施される前から備えられます。広告主にとっても大きなメリットになるはずです」(松岡氏)

 一般的な国産のPPC管理ツールの場合、媒体側のアップデートが行われてから、その対応機能の開発が始まる。Optmyzrはその間すでに対応を完了し、さらに海外での運用実績も反映されるため、より機能も充実する。アドフレックスはこの恩恵を受け、試行錯誤する期間を大幅に短縮できるため、成果が出るまでの期間も速い。

 実際Optmyzrは、海外での実績も豊富だ。Optmyzr社が設立されて8年になるが、世界85カ国・7万5000社に導入されている。それだけ多く利用されていることは、クライアントからのリクエストに応じたアップデートと機能追加を重ね、より使いやすく、より高い効果を発揮できるように進化し続けている証左といえる。

 製品には、そうした海外のベストプラクティスも反映されているため、海外で実績のある最先端のAIソリューションを、日本で使えることは日本企業にとって大きな価値になる。

 アップデートの速さや、これまでのベストプラクティスを反映させることについては、Optmyzr側も当然意識している。「Googleへの対応という点だけでなく、もともとリスティングやPPCの領域は非常に変化が速い分野なので、常に最新情報をキャッチアップしていくことは非常に重要です」とVallaeys氏は開発ポリシーを示す。

 だからこそ、Googleがアップデートする前から常に対策は練っており、最低でも四半期ベースで最新状況に対応できる開発体制をとっているそうだ。

アドフレックス×Optmyzrのシナジーで生まれる価値

 アドフレックスは、Optmyzrのローカライズを進めると共に、サポートやコンサルティングも併せて提供していく。Vallaeys氏は「日本ではまだOptmyzrの利用率は低いですが、今回アドフレックスとパートナー契約を締結したことで、多くの日本の広告主に利用していただけると考えています」と期待を寄せる。

 アドフレックスも、これまで培ってきたAIの知見や運用経験を生かし、Optmyzrがもたらす示唆を加味することで、より高い成果を顧客企業に還元できるようになるとの展望を持つ。

 実際、同社の顧客企業は、金融や健康食品、アパレル、インフラなど、多岐にわたる。それぞれの業界・分野ごとに広告の最適化に必要な考え方や知識、ゴール設定なども異なるだろう。「弊社ではそうした違いを理解しているため、各分野に求められる成果をより確実に出していくことが可能です」と松岡氏は自信を見せる。

 自動化ツールは「導入したら何もしなくていい」というわけではない。まず初期設定では必要な情報をインプットしていく作業が必ず発生し、その後初動を見てチューニングする過程は、人間が行わねばならない。Optmyzrによる高度な最適化機能や施策提案を有効活用するために、アドフレックス内に蓄積された業界ごとに異なる“チューニングの勘所”や経験値を掛け合わせる。

 これにより、変化に負けない総合的な判断が可能になるわけだ。ツールが基本的な運用を行い、重要な部分は人が判断することで役割分担が明確になり、より高度な戦略が行えるというサイクルが回りだす。

 「今後はアドフレックスを通じて、日本のクライアントのリクエストにもしっかり応えていきたいと考えています」とVallaeys氏は日本市場の開拓に非常に積極的だ。松岡氏も「今後もOptmyzrを始めとする海外のベストソリューションを調査・提供しながら、顧客企業の成功につながる価値を提供していきます」と意欲を見せる。

 リスティング広告はやりつくした、あるいはルーチンで問題なく運用できていると感じている企業も多いだろう。だが今一度、伸び代の有無を確かめる必要がありそうだ。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
関連リンク
この記事の著者

岩崎 史絵(イワサキ シエ)

リックテレコム、アットマーク・アイティ(現ITmedia)の編集記者を経てフリーに。最近はマーケティング分野の取材・執筆のほか、一般企業のオウンドメディア企画・編集やPR/広報支援なども行っている。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2021/08/25 14:39 https://markezine.jp/article/detail/36692