若年女性が「What」ではなく「Who」を検索する理由
若年女性たちは、Instagramの検索において「Who」の情報を重要視している。それはなぜか? Instagramの機能的な特徴や、ユーザー間に根付いた文化から考察していきます。
1.「どういうコミュニティで話題か」が重要
Instagramではハッシュタグを介し、趣味や価値観が近い人同士がつながるコミュニティ文化が根付いています。
また、フィードやストーリーズはもちろん、検索結果や様々コンテンツが個人の興味関心に合わせて最適化されるため、使い続けるほどにコミュニティへの帰属意識が高まる側面があります。
自分が潜在的にどういうものに関心があり、どんな人たちとのつながりを求めているのか、Instagramに気づかされるという利用者の声を聞くほどです。

画像引用:E-Commerce Magazine
自分の好きなものばかりが表示されるから、快適で安心して利用できる。これこそがInstagramが若年女性の支持を集めている大きな理由といえるでしょう。彼女たちは「自分に合うものを知りたい」のであって、むやみやたらに世間や自分と異なるコミュニティの情報を求めているわけではないのです。
つまり、Instagramで何かを検索するということは、「どういうコミュニティの人たちが話題にしているか」を調べる行為とニアリーイコールといえます。だから頻繁にアカウント検索をしたり、プロフィールをチェックしたりと、「Who」の情報へ目が向くのではないでしょうか。
2.「信頼できる情報源」かを判断したいから
もう一つ、検索において「Who」が重要な理由。それは「信頼できる情報源となってくれるアカウントを求めているから」とも考えられます。
先ほど述べた通り、若い女性にとってInstagramを利用する上で重要なのは「常に自分に合った情報にアクセスできること」です。その状態を維持するためには、情報の発信元がどんなアカウントであるのかを瞬時に把握し、自分に合っていそうか、今後も信頼できそうかを判断する必要があります。
こう書くと非常に高度なことのように思えますが、ビジュアル型SNSというInstagramの特徴によって、容易に可能です。画像や動画で示されるため、Web検索やTwitter検索よりもアカウントの志向性や価値観といった言語化しづらい部分も感覚的に理解できるからです。
もはや若い世代にとって、Instagramは個人やブランドの「ホームページ」の役割を担っており、プロフィール文だけでなく、直近の投稿内容やハイライト(ストーリーズのまとめ機能)をいかに工夫するかで、信頼度が変わってくるといえます。