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「動画といえばC CHANNEL」から次のフェーズへ ローンチから6年でのリブランディングを取材

C CHANNELにしかないメディア価値とは

MZ:新しいコンセプト「誰もがわがままでいられる時代へ」について、どのような意味が込められているのか、教えて下さい。

松崎:これまでC CHANNELのユーザーと接してきて、自分に自信のない女性がとても多いことを実感してきました。もともとかわいい人だから似合うんだよ、私はこんな顔の形をしているからきっと似合わない、焼けている肌が嫌い、一重の目が嫌い……など、コンプレックスに関する声をたくさんいただいてきたのです。

 ですが、自分は嫌だと思っている部分も他人にはない武器になったり、そもそも他人から見ればぜんぜん悪いことではなかったりしますよね。もっとありのままの自分を愛してほしい、みんなそのままでいいんだよ――コンセプトの中にある“わがまま”にはそんな想いを込めています。

MZ:リブランディングを進めていく中で、C CHANNELにしかないメディア価値はどこにあると考えられましたか?

松崎:C CHANNELは、ローンチして以来ずっと定量的・定性的なPDCAを繰り返してきました。配信したすべての動画の再生回数、いいねの数、コメントの数や内容などを記録していて、コメントやメールなどのお問い合わせでいただいたご意見の内容もすべて保存しています。ユーザーインサイトを捉え、それを企画に活かすというところは、C CHANNELがこれまで培ってきた一番の強みです。

 また、先ほど武藤が申し上げた“インフルエンサーとの差別化”にも関連しますが、メディアは色んな人達で作り上げているものです。それゆえに情報の幅広さ、信頼性の高さ、第三者目の視点がありますし、ECでの商品の販売やイベントの開催など多様な手法を取ることが可能です。ユーザーのインサイトを捉え、できるだけ多くの人にフィットする形で情報を発信できるというのは、C CHANNELの特長だと考えています。

武藤:長年複数のSNS上でメディアを運営してきた経験から、各SNSのトンマナをしっかり押さえている点も我々ならではの強みです。これを活かして、今後はSNSプラットフォームを網羅的に活用するマーケティングソリューションを提供していきます。

C CHANNELが重視する、動画制作のポイント

MZ:“各SNSにおけるトンマナ”という話がありましたが、C CHANNELではどのような使い分けをしているのでしょうか?

松崎:SNSは様々な軸でマッピングをしています。まず、商品のリリース情報など最新の情報を配信し、その拡散を狙う場所としては、InstagramとTwitterを用います。さらにInstagramは複数の目的で活用しており、たとえばコスメの使用感をレビューしたり、動画やライブ配信で使い方を紹介したりするなどして、自分ごと化を図る場所と捉えています。さらに、インスタライブで正直な使用感をリアルタイムで配信し、視聴しているユーザーのリアルな声もあわせて届けることで、購入を後押しする際もInstagramを活用することが多いです。クリエイティブによる表現が豊かであるため、理想の自分やなりたい理想のイメージなど、視覚に訴えたい時に活用するのもInstagramですね。

 TikTokやYouTubeは、ツッコミを入れるようなコメントでフランクにコミュニケーションできる文化があるので、コメント欄で盛り上がりたい時、内輪で楽しみたい時などに活用します。

 一方で、“ぽっちゃり解消”などコンプレックスに関する情報は、クローズドなLINEで配信することが多いです。これは、InstagramやTwitterなどオープンな場所だと、いいねをしたり、投稿を保存したりするのが憚られるためです。

Instagram/Twitter/YouTubeの使い分け例

Instagram:静止画・動画・グラフなど複数の手段でを使い、自分ごと化を促す

cchannel_girls
Instagram @cchannel_girlsより

Twitter:情報収集のニーズに応え、拡散を狙う

cchannel_girls
Twitter @CChannel_tvより

YouTube:長尺動画を配信、リアルなコメントでコミュニケーションを図る

YouTube公式アカウントより「解説 乾燥肌、脂性肌、混合肌の肌質別ベースメイク」

MZ:なるほど。各SNSでマッチする動画もそれぞれだと思いますが、クリエイティブに関して共通して意識していることはありますか?

松崎:その動画を見ることで得られる“ベネフィット”を提示しないと、動画を見てもらえないという傾向がどんどん強くなっています。さらに、そのベネフィットは一番最初に示さなければ、興味を持ってもらえません。コンテンツを制作する際は、ベネフィットを最初に提示して“期待感”を持ってもらう。そして、これが難しいことなのですが、その期待を上回るような演出をする。この2点を常に意識しています。

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自分も周りの人も受け入れられる、多様性のある社会の実現へ

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/07/30 08:00 https://markezine.jp/article/detail/36747

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