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コープこうべがb→dash導入により推進する「持続可能な社会の実現」と「CX向上」

 顧客満足の獲得や収益の向上といった従来からの事業運営の観点に加え、「SDGsへの貢献」を柱の一つとした事業を展開する団体や企業が増えてきている。兵庫県と大阪北摂エリアを中心に事業を展開する「生活協同組合コープこうべ」においても、コープを利用する「組合員の満足度向上」と、「SDGs目標への貢献」の両立を目指している。この両立を実現するために、コープこうべが取り組んでいるのが“データ活用”だ。具体的にデータを活用することでどのようなことを実現しようとしているのか、インターネット・デジタル推進担当の浜地さん、向井さん、宅配事業担当の川崎さんに話を伺った。

店舗と宅配の2軸で生活者を支えるコープこうべ

――まず、生活協同組合コープこうべの事業概要を教えてください。

浜地:コープこうべは、兵庫県と大阪の北摂エリアを中心として、1921年から活動している生活協同組合です。エリア内で170万世帯以上の組合員様がいらっしゃいます。店舗事業と、食材を宅配する宅配事業の2事業を展開しており、これらの事業を通じて持続可能な社会、暮らしやすい地域を作るための活動や、その仕組み作りを行っています。

生活協同組合コープこうべ インターネット・デジタル推進 統括 浜地研一氏
生活協同組合コープこうべ インターネット・デジタル推進 統括 浜地研一氏

――データを活用することで、具体的にはどのようなことを実現したかったのでしょうか。

浜地:コープこうべでは、店舗、インターネット、スマートフォンアプリを通して、多くの組合員様に食料品や家庭用品をお届けしているのですが、中でもスマートフォンアプリの「コープこうべアプリ」は、毎週12万人以上の方が注文に訪れるため、良質なトラフィックがあります。

コープこうべアプリでは、宅配を注文する機能のほか、組合員証をスマホに登録できる機能などがある
コープこうべアプリでは、宅配を注文する機能のほか、組合員証をスマホに登録できる機能などがある

浜地:このトラフィックのデータを分析し、宅配と店舗をどのような形で利用されているかを把握し、次にその分析をもとに、宅配でおすすめするべき商品や、店舗でおすすめするべき商品を組合員様にご案内するといった利便性向上施策や、コープの店舗の商品品揃えに反映させる、といった施策を実施したいと考えていました。

 加えて、コープこうべは、ボランティアや環境活動を行っていることもあり、そうしたデータも含めてデータを統合することで、地域や社会に貢献するデータ活用施策を実施したいという想いもありました。

「専門知識なし」で施策に必要なデータの統合を実現

――コープこうべでは、そのようなデータ分析や施策実施のために、データマーケティングツールである「b→dash」を導入していると伺いましたが、どのような理由でb→dashを利用することを決めたのでしょうか。

向井:元々、店舗事業と宅配事業で、組合員様に関するデータはバラバラに管理していたのですが、それらのデータを統合し、より店舗も宅配も利用していただきやすいようにすることで、1人ひとりの組合員様の暮らしに役立てられればという想いがありました。

 このデータ統合の作業を、一般的に必要とされるSQLなどの専門知識がなくとも、我々の手で簡単にデータを統合できること、また、それによって施策実行までのスピードを向上できるという点からb→dashの利用を決めました。

生活協同組合コープこうべ インターネット・デジタル推進 デジタル戦略グループ 担当係長 向井由明氏
生活協同組合コープこうべ インターネット・デジタル推進 デジタル戦略グループ 担当係長 向井由明氏

向井:そもそもb→dash導入以前は、EC、宅配、店舗のデータがすべてバラバラに管理され、統合されていなかったので、いざ何か施策を打とうにも、分析しようにも、そのデータを集めて、施策や分析に使える形に変換する作業がすごく大変で、非常に工数がかかってしまうという課題がありました。

 b→dash以外の他社ツールの導入も検討したのですが、他のツールでは、データを統合しようとすると、先程もお話したSQLが必要になるので、どうしても我々の力ではできずに、そのツールベンダーのエンジニアにお願いしないといけない部分が非常に多かったです。その場合、追加の費用などがかかる場合もあるでしょうし、作業をお願いすると施策の実行までに時間もかかってしまいますので、この点はデメリットに感じました。

 一方、b→dashには「Data Palette(データパレット)」という機能があり、SQLなどの専門的知識を持っていなくても、ノーコードで簡単にデータを統合できました。この点は大きな強みだと感じましたね。

コロナ禍におけるサービス改善を迅速に実現

――では実際にb→dashを導入し、どのようなことが実現できたのでしょうか? 具体的な事例を教えてください。

向井:生協の宅配では、組合員様からご注文いただいた商品の数が、こちらで用意している数よりも多かった場合、ご注文いただいた方の中から抽選して当選した方のみに商品をお届けしています。昨今のコロナ禍の影響により需要が大きくなり、非常にたくさんの注文をいただくのですが、どうしてもご注文いただいた商品をすべての組合員様にはお届けできず、抽選で当選された方しか商品をお届けできない、ということが多く発生していました。

 この仕組みの課題として、「お届けができる/できない」という抽選結果は、配達で訪問するタイミングでしか組合員様にお伝えできない、というものがあり、組合員様には非常にご不便おかけしていました。

 「抽選結果を事前にお知らせできる仕組みが構築できないか」と、複数のツールベンダーに相談したのですが、どうしても費用の面や、実装に何ヵ月もかかってしまうといった時間的な課題があり実現できておりませんでした。

 そんな中、b→dashは、注文データや抽選結果データを統合する機能や、抽選結果をお知らせするメールを配信する機能の両方を持っていることから、ベンダーへの追加発注をする必要もなく、「注文→抽選→抽選結果お知らせ」といった一連の流れを構築することができ、配達前に組合員様に抽選結果をご連絡することができるようになりました。

 その結果、組合員様から「利便性が上がった」という喜びの声を非常に多くいただけました。

「限られた資源」の有効活用にも効果を発揮

川崎:抽選の結果お知らせという施策以外に、資源の有効活用という点でもb→dashは効果を発揮してくれています。

生活協同組合コープこうべ 宅配事業 宅配業務推進 担当係長 川崎友之氏
生活協同組合コープこうべ 宅配事業 宅配業務推進 担当係長 川崎友之氏

川崎:たとえば、配達に使っているドライアイス。現在ドライアイスの原料が不足してきていることから、なるべく最低限の量を配布するべきとコープこうべでは考えています。その点、b→dashでは配達区域ごとに適正なドライアイスの分量データを算出し、そのデータに基づいてドライアイスを配布する、といったことが実現できています。

 また、他の施策で申しますと、コープこうべでは組合員様に商品のカタログを紙面、もしくはインターネットで配布しているのですが、紙面のカタログが不要な組合員様をデータから割り出し、その方に対しては紙面の配布をとめることで、紙の資源を節約する、といったことも実施しております。

 このような生協ならではの「限られた資源を大切にする」「環境負荷への低減」という観点でもb→dashを活用させていただいております。

――「CXの向上」や「持続可能な社会の実現」に取り組んできた貴組合から、同じテーマに取り組む団体や企業に対してメッセージがございましたらお願いします。

川崎:組合員様の満足向上や、限られた資源を有効活用するための施策や分析を実現するにあたって、データをいかに統合するか、が非常に重要になると思います。私たちのように、店舗や宅配など事業によってデータがバラバラになっている団体や企業は多いと思いますが、それらのデータを統合しないとなかなか施策や分析は実現できません。また、そのデータ統合には一般的にはSQLの知識が必要になるので、この点がネックになりやすいと思います。

 私たちの場合は、b→dashという、ノーコードで、SQL知識不要でデータ統合を実現できるツールを用いて施策や分析を実施しましたが、「SQLの知識がなくてもデータの統合をできないか」という検討を行うことが、CXの実現や持続可能な社会を実現するにあたっての近道になるのではないかと思います。

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 b→dashは業種業界問わず、500社以上の企業様にご利用いただいております。EC売上やコストの削減、F2転換率やLTVなど、様々なKPIを改善した企業様の成功事例が「b→dash導入事例一覧」より閲覧可能ですので、ぜひご覧ください。

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この記事の著者

MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

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MarkeZine(マーケジン)
2021/10/27 19:10 https://markezine.jp/article/detail/37034