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出荷実績の前年超えに貢献!ABEMAとカゴメが「ナポリタンスタジアム」で生み出したムーブメント


 カゴメは4年に1度、ナポリタンの喫食喚起を目的に、イベント「ナポリタンスタジアム」を開催してきた。2021年は第3回の開催を予定していたが、新型コロナウイルスの影響でリアルイベントは中止に。そこで同社はイベントからABEMAでの一社提供特番に施策を変更。良い成果も得られたという。本記事では、ABEMAでの特番実施に至った背景から詳細、その結果までをカゴメの岡田氏とAbemaTVの水谷氏に聞いた。

購入してもらうより、使用してもらうための仕掛けを

MarkeZine編集部(以下、MZ):「ナポリタンスタジアム」は4年に1度、リアルイベントとして開催してきたと聞いています。元々どのような目的で開催していたのでしょうか。

カゴメ株式会社 マーケティング本部 食品企画部 2グループ 主任 岡田 拓也氏
カゴメ株式会社 マーケティング本部 食品企画部 2グループ 主任 岡田 拓也氏

岡田:ナポリタンの喫食喚起を通じた、トマトケチャップの使用量拡大というのが大きな目的になります。「ナポリタンスタジアム」を行う前は、とにかくチラシ掲載や試食販売などの商品の店頭露出に重きを置いていました。

 しかし、トマトケチャップをより多く使っていただく仕掛けが重要だと考え、メニュープロモーションに注力し始めました。第1回の「ナポリタンスタジアム」を開催した2013年当時、ナポリタンがメディアに取り上げられる機会が増えており、その露出と連動した量販店のPOSデータの上昇は他メニューの露出時と比較しても、顕著であることがわかりました。

 ここから、ナポリタンはテレビなどで見かけると思わず作りたくなるメニューなのではと仮説を立て、ナポリタンのメディア露出を図る方法として、「ナポリタンスタジアム」を企画しました。

 その2年後には派生企画として「オムライススタジアム」を開催し、2年ごとに交互にイベントを開催しています。

MZ:イベントはどのような内容なのでしょうか。

岡田:国内でナポリタン、オムライスを提供している飲食店舗を対象に出店公募し地方大会を実施、各エリアで勝ち上がった代表店が全国大会の会場に集います。一般のお客様が実際に各店舗のナポリタン、オムライスを食べて投票し、日本一が決定します。

 地方大会では地方テレビ局などの取材も入り、情報番組での露出もできました。またイベント自体も多くの方にお越しいただき、2日間で1万食近くのナポリタンが食べられていました。

「ナポリタンスタジアム」をABEMAで行った理由

MZ:2021年、3回目となる「ナポリタンスタジアム」はリアルイベントではなく、ABEMAでの特番という形で行いましたね。その背景を教えてください。

岡田:3回目の「ナポリタンスタジアム」は、2020年1月にキックオフをしていて、そのときはまだ国内での新型コロナウイルスの影響もほとんどなく、イベント会場も押さえて企画を進めていくところでした。しかし徐々に新型コロナウイルスが猛威を振るうようになり、「今後どういう状況になるかわからない、イベントの開催が難しいのでは」と考えていました。

 また、過去2回の開催でSNS上での盛り上げに課題を感じていました。というのも、来場者のUGCが生まれる仕組みが作れておらず、全国大会翌日のメディア露出が終わると話題が収束してしまっていたからです。そのため、来場者や視聴者の方を起点に情報が発信され、開催後も話題が持続されるような施策を検討しました。

 その中でABEMAを選んだのは、コロナ禍の影響もあり若年層に加えて幅広い層の利用者が増えているから、そしてSNSとの相性も良いと考えたからです。

MZ:ここでABEMAの水谷さんにうかがいますが、イベントの中止をきっかけにABEMAに出稿するというケースは増えているのでしょうか。

水谷:イベントやライブの代替としてABEMAでの広告出稿や今回のカゴメ様のように特番を組むご相談はコロナ禍以降増えています。従来のイベントのファンとABEMAのファンの相乗効果に加え、視聴中のコメント機能や各SNSを活用した話題化などにより、実施したクライアント様からご好評をいただいています。

株式会社AbemaTV ビジネスディベロップメント本部 クリエイティブ局 プランナー 水谷 祐太氏
株式会社AbemaTV ビジネスディベロップメント本部 クリエイティブ局 プランナー 水谷 祐太氏

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/09/27 09:07 https://markezine.jp/article/detail/37083

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