共感を生むコンテンツづくりに着手

共感とマーケティング
近年のマーケティングにおいては「いかに市場に共感をもたらすか」に注目が集まっています。共感(empathy)は、元々は心理学で使用されていた概念で、他者のことを知って生じる認知的および感情的な反応のこと。その傾向の強さには個人差があります。
共感的な感情反応によって、行動に関連すること(Eisenberg, N., & Miller, P.1987)や、対象となるもの(ブランドなど)へのロイヤルティを高めることも多く指摘されています。
共感は自分の頭の中で他者の状態を置き換えて理解しようとする「認知的共感」と他者のことを知った際におこる心理的身体的反応の「情動的共感」と分類されます。つまり、自分と他者を区別して起こる共感と、自分と同一視することで起こるものの両方がありますが、この2つの共感はとても関連が強いことも指摘されています(Davis,1994)。
マーケティングの領域では、自分と相手との結びつきを表すレレバンス(relevanece)も共感とほぼ同義の概念として、使われています。
参考
      ・『レレバンス・イノベーション顧客の共感を引き出し、行動を変える力』アンドレア・コーヴィル 著、ポール・B・ブラウン 著、門脇弘典 翻訳、日本経済新聞出版社、2014年11月
      ・Davis, M. H. (1994). Empathy: A social psychological approach. Westview Press.
      ・Eisenberg, N. & Miller, P. (1987) The relation of empathy to prosocial and related behaviors, Psychological Bulletin, 101, 91-119.
