成功するインターネット広告の裏にあるもの
私は,インターネット広告において競合コンペにする広告主の仕事は,原則受けない方針を持っている。なぜなら、イメージや認知向上を目的としたマス広告キャンペーンと同じ考えのもと競合コンペで採用したインターネット広告キャンペーンは必ず失敗するからである。この連載でもお伝えした通り、インターネット広告を単発の出稿で判断すると、大抵は高い買い物になる。
ただし“PLAN→DO→CHECK→REPLAN”のサイクルのもと、クリエイティブプランやメディアプランを常に改善し「最適化」し続ける事が最低1年間できれば、インターネット広告のCPAを劇的に改善させる事は100%可能である。
なのに、多くの広告主が単発キャンペーンごとで良し悪しを判断し、キャンペーンごとに“新しい広告代理店”による“新しいメディアプラン”で“新しいクリエイティブを掲載”することにより、キャンペーンごとに蓄積したノウハウを全てリセットし、インターネット広告を実施している。これでは失敗する道しかない。
ダイレクトビジネス、とりわけインターネット広告は「1人の広告主」が「1人の広告マン(1社の広告代理店)」に「目標を明確」に指示し、「最低でも1年間」は「任せる」ことが何よりも重要である。1人の広告マンに中期的な視点で、綿密にデータ分析させ、クリエイティブプランからメディアプランにいたるまで、インターネット広告キャンペーンという1つのフローを丹念に仕上げさせ、常にインターネット広告キャンペーン全体に責任を持たせることが重要である。
広告代理店にインターネット広告を発注する際にはズパリ「インターネット広告を1年間お任せします。ただし徹底した最適化作業により1年後には必ずCPAをいくらにしてください!」と明確に伝える事である。効果的な処方箋を書くには一対一での問診が必要なように、効果のあるインターネット広告を行うためには、1人の広告主と1人の広告マンの信頼と責任のもと行うことが絶対に必要だ。
