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レスポンスの魔術師が指南!今から使える“売れる”ネット広告実践ガイド

【売れるネット広告】99%の広告主が犯す失敗の回避法とは


広告主、広告代理店が心がけるべきこと

 本連載は主に「広告主」に向けた内容であるが、ここであえてこの連載のまとめとして、「広告代理店マンへ向けた“10の提言”」をしたいと思う。広告主だけではなく、広告代理店も同じ考えで広告展開を組まないとインターネット広告は成功しないからである。クライアントのビジネスを成功に導きたいなら、この“10の提言”を念頭にインターネット広告を実行する事をオススメする。

 逆に広告主の方は、今後「インターネットで成功」を収めたいなら、ぜひこの“10の提言”を今後の広告代理店選定の1つの基準として頂ければと思う。もしくは、自分たちが現在依頼している広告代理店がこの“10の提言”に基づいて動いているかをチェックし、改善させるべきである。

広告代理店マンへ向けた“10の提言”

  • 提言「その1」

     明確な目標をクライアントからもらえ。目標をもらったらそのCPAをクリアできるように、徹底的に戦略・計画をたてろ。責任逃れのためにあえて聞かないような広告マンは、この仕事をやめてしまうべきだ。

  • 提言「その2」

     インターネット広告は無視されるという前提でクリエイティブのプラニングをしろ。広告代理店としては言いにくいかもしれないが、特にインターネット広告はそれが現実だ。逆に無視される事を前提にクリエイティブをプラニングすると、劇的にレスポンス率は上がる。

  • 提言「その3」

     インターネット広告のクリエイティブは統計学だという事をしっかり理解しろ。インターネット広告のクリエイティブではデザインやイメージの良さではない。レスポンスデータに基づく要素の組合せ、つまりは統計学的発想によりプラニングをするべきだ。

  • 提言「その4」

     本番キャンペーン前にクリエイティブを徹底的にテストしろ。キャッチコピー1つで2~3倍の違いが出てくる中、いきなり大規模のキャンペーンはリスクが高すぎる。回りくどくても本番キャンペーン前に徹底的にテストをして一番レスポンスの高いクリエイティブに絞り込むべきだ。

  • 提言「その5」

     「メディアポートフォリオ」を作ることを忘れるな。メディアプランの新規媒体は“広く・浅く”あらゆる媒体メニューに分散しておこなうこと。効率の良い媒体だけを「メディアポートフォリオ」に残し、効率の悪い媒体は「ブラックリスト」へ。

  • 提言「その6」

     レスポンスを確実に上げるには徹底的な“最適化”作業を行え。キャンペーンごとに新しいクリエイティブプランや新しいメディアプランを出すべきではない。 レスポンスを上げるには、過去のデータを見て、少しずつクリエイティブとメディアをマイナーチェンジするのが一番である。この“最適化”作業によりクライアントの獲得効率は100%劇的に上がる。

  • 提言「その7」

     キャンペーンが終了した後は、徹底的にデータを分析してクライアントに報告しろ。レスポンスが悪くても“言い訳”をしないで分析と報告をするべきだ。クリエイティブもメディアもダメだったところを徹底分析して、次回に向けて“最適化”できればレスポンスは必ず上がる。

  • 提言「その8」

     メディア側に立つのではなく、常にクライアント側に立て。お金を出しているクライアント側に常に立って、媒体社とコスト交渉せよ。採算が取れたらその媒体社へ集中投下して恩を返せば良い。

  • 提言「その9」

     クライアントへの売り込みはするな。クライアントからお金を投資してもらえ。クライアントへ媒体を売り込むセールスマンになるのではなく、証券会社のファンドマネージャーのような存在になれ。投資をどう運用していったら、ROIを最大化できるか、つまりは多くのお客様を獲得できるかを徹底的に考えろ。そして必ず1年後にはクライアントの目標CPAを何が何でも実現しろ!

  • 提言「その10」

     毎回コンペをするようなクライアントはこちらから断れ。

     インターネット広告は“データの分析に基づく「最適化」作業”である。つまりは“PLAN→DO→CHECK→REPLAN”でしか成功は無い。それを理解できないクライアントはインターネット広告では失敗する。失敗するクライアントの仕事はやらない方が良い。効果的な処方箋を書くには、一対一での問診が不可欠である。

最後に

 この連載でご紹介させて頂いた「売れるネット広告」について、最近はあらゆる講演や出版物でお話する機会が増えてきました。広告業界のあらゆる方から「ネット広告の顧客獲得効率が飛躍的に上がった」という喜びの声を頂くこともあります。

ただし正直なところ、これらは決して私がゼロから考えた手法ではありません。インターネットが登場する何十年も前からある偉大な先人ダイレクトマーケターの知恵やノウハウを、インターネットという媒体に適用(逆輸入)させたものです。この業界でよく語られる次世代テクノロジーほど話に華やかさはありませんが、そこには「何十年もの歴史の積み上げから生まれた“堅実”な知恵」があります。

 最後に再度宣言しますが、この連載に書かれている内容を完璧に実行すれば、「あなたが1年後に大幅に獲得効率を改善して、目標CPAを実現できること」は、ほぼ100%確実です。“実現できるか/実現できないか”は“実行するか/実行しないか”の違いでしかありません。

 この連載をお読みいただき、ありがとうございました。心より感謝いたします。あなたの“売れるネット広告”の成功を心より祈って。

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この記事の著者

加藤 公一レオ(カトウコウイチレオ)

株式会社 売れるネット広告社 代表取締役社長

1975年ブラジル・サンパウロ生まれ、アメリカ・ロサンゼルス育ち。西南学院大学経済学部卒業後、三菱商事株式会社に入社。その後、Euro RSCG Tokyo、株式会社アサツーディ・ケイ(ADK)にて、一貫してインターネットビジネスを軸としたダイレクトレスポンスマーケ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2009/03/26 11:21 https://markezine.jp/article/detail/3742

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