男性ユーザーが多数派、あまりお金に余裕がない未婚若年層がメインユーザー
ここからは、ブランドデータバンクの全体スコアと比較した「ウマ娘」ユーザーのプロフィールを見ていく。
図表4の男女比のグラフを見ると、男性の割合が83%と圧倒的に多い。

年代の内訳では20〜30代が多く、この層で6割以上を占める。また10代以下のプレイヤーも15%ほど存在している。年配層には“美少女ゲーム”のテイストが敬遠される面もあるのか、40代以上の割合は2割程度にとどまっている。
男性・若年層のボリュームが多いことから、職業については学生(19%、全体比+11ポイント)や会社員(45%、全体比+6ポイント)が多い。一方で、専業主婦/主夫の割合は4%(全体比-11ポイント)と少ない。
未婚者の割合が高く(68%、全体比+23ポイント)、1ヵ月に自由に使える金額(平均26,800円)は低めで、貯蓄をしていない層が多いという傾向もみられる。
以上より、「ウマ娘」はあまりお金に余裕がない未婚若年層が主にプレイしているものと考えられる。
消費意欲は高め Twitterや掲示板を情報源として信頼
次に、「ウマ娘」ユーザーの価値観やメディア接触について見ていこう。図表5は、価値観の質問で特徴的な項目をピックアップしたものである。

パーソナリティに関する価値観や消費価値観では、「次から次へと欲しいものが出てきて困る」「先進性の高いものに惹かれる」が全体平均より高く、消費意欲は高めである。一方で、「友人たちと何かをするときは、誘うことより誘われることの方が多い」「自分の発言や行動の真意が周囲の人になかなか伝わらないことが多い」「周囲の人と比べて、自分が浮いていないかいつも気になる」「自分は相手に合わせることが多いタイプだと思う」といった項目も高く、リアルな人間関係ではやや内向的で、周囲の目を気にする傾向がうかがえる。
また、生き方の価値観で「人と付き合うのに、その人の出自は関係のないものだと思う」が高いのも興味深い。「ウマ娘」のキャラクターは馬を擬人化したもので、少女の姿に馬の耳としっぽが加わった、見方によってはシュールな姿であるが、「ウマ娘」ユーザーはそこを気にすることなくコンテンツを楽しんでいるものと考えられる。
メディア接触における傾向としては、Twitterなどのミニブログや掲示板、メーカーサイト・ブランドサイトなどへの接触率が高く、これらの情報への信頼度が高い傾向にある。また、家族や友人・知人など近しい関係の人々からの情報も大事にしている様子である。