SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

定期誌「MarkeZine」

第81号(2022年9月号)
特集「すごいBtoB企業がやっていること」

定期誌購読者なら
誌面がウェブでも読めます

WGSNが予知する1年後

【後編】少し先の未来の市場をけん引する4タイプの消費者像/企業が備えてアクションすべき事項

 世の中の変化の兆しを捉え、消費に関する未来予測を立てている英国発のWGSNをご存じでしょうか。数年前のWGSNのレポートを見ると、現在進行形で現実となり進んでいる現象が多数予測されており、非常に興味深い提示がされています。今回、日本代理店を務める伊藤忠ファッションシステムにレポートの一部を共有してもらえることになりました。前編に続き後編では、2023年以降の市場を牽引する4種類の消費者プロファイルを解説いただきます。

市場を牽引する4つの消費者プロファイル

 前編では、消費者とプロダクトデザイン予測を専門とする英国のWGSNが、2023年に向かって消費行動を左右すると考える4つのセンチメント「不確かな時間感覚」「鈍感力」「希望」「モチベーション管理」をその注目の背景とともにご紹介しました。WGSNでは、そのような動きから、2023年に私たちを取り巻く世界を牽引するであろう消費者像を「未来予測家」「新しいロマンチスト」「不可能の実現家」「遂行家」と名付けています。

 後編では、これらの人々がどのように感じ、どのように行動するか。何を求め、何を必要としているかといった視点からそれぞれの姿を探り、明日の製品、サービス、戦略のヒントを見い出せればと考えています。

1.この先何が起こるかをきちんと理解しておきたい「未来予測家」

 1つ目の消費者像である「未来予測家」は、言い換えると、「想定外は欲しくない」というタイプの消費者です。未来をきっちり想定して準備したい、安定と安全を確保し想定外の事態を極力回避したいと考える人々で、前編でご紹介した4つのセンチメントすべてが関連しています。時間感覚の歪みからくる不安、心の疲れ、不安定な経済状態に直面していますが、未来に希望を持っているので、動くべきか動かざるべきかを適切に判断したいと考えている人々です。

 未来予測家は、ちょっとした予測のエラーすらも避けたいと思っています。不測の事態と言うと大げさですが、電車の遅れやスーパーで商品が売り切れていて買えないといった日常の中の予想外も嫌います。未来予測家にとって「想定外」は、単純に不便なだけでなく、すでに疲れ果てた神経をさらにすり減らすものなのです。

 また、デジタルを中心に回る世界で「未来予測家」も含めて大きな問題になっているのは、消費者として画面に向かっている最中に、さまざまな邪魔が入るということです。たとえば、オンラインで買い物をしている最中にSNSのメッセージが届くなど、周囲の誰かによって注意が削がれるといった状況が頻発しています。この2年余りの感染症絡みのストレスは大きく、軽やかに注意先を切り替えることができないため、予測や期待と違うことが起きた時にリカバリープランを考えるのにより時間がかかってしまい、余計イライラしやすくなっています。

 では、想定通りに物事が動くことを願い、経済的にも安定を第一に考えるこの「未来予測家」とのエンゲージメントには、どのようなアプローチがあり得るのでしょうか。いくつか例を挙げてみます。

リフィルステーション

 時間をセーブし、環境に優しく、買い物の時期を気にしなくてもいい=注意の分散を防ぐ自動リフィルは、未来予測家と企業にとってウィンウィンなチョイスです。

サブスクリプション

 パンデミックの中、初めてトライする人も含めて、世界中で数多くの人がサブスクリプションに移行しました。定期購買には、自分で注文したものであっても、届いた箱を開ける時にドーパミンが分泌され、瞬時に満たされた気持ちになる「ドーパミンデリバリー」と呼ばれる効果もありセルフケアにもつながります。

オーダーメイド

 生産者側は過剰生産を避けられ、注文側は確実に受け取れるため、オーダーメイドは計画通りに物事を進めたい消費者にピッタリです。

ベストな条件を探すサービス

 時間やリソースがない消費者に代わって、ベストな価格を見つけられるサービス。検索から購入後のキャッシュバックまでをシームレスに繋げて提供できるような、ショッピングロイヤリティプログラムもよいアプローチ方法のひとつでしょう。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
2.皆でより良い世界の創造を目指す「新しいロマンチスト」

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
  • note
WGSNが予知する1年後連載記事一覧
この記事の著者

浅沼 小優(アサヌマ コユウ)

伊藤忠ファッションシステム株式会社 シニアプロジェクトマネジャー   大手住宅メーカー、米国でのインテリアディスプレイデザイナー、バイヤー業務を経て、帰国後LVMHグループ、ロエベ他にてマーチャンダイザーとして商品買付けを担当。消費者動向とデザインの未来予測を提供する英国企業、WGSN日本...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2022/01/06 07:00 https://markezine.jp/article/detail/37900

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング