移動するだけでマイルが貯まるポイ活アプリ
MarkeZine編集部(以下、MZ):最初に、皆様のこれまでのご経歴と現職で担っているミッションについてお教えください。
北谷:2003年に新卒採用でインクリメントPへ入社しました。弊社はカーナビ向けのデジタル地図を作る会社として設立され、メイン事業は地図データの調査・整理・デジタル化です。私は現在「トリマ」というアプリサービスのグロースをミッションに掲げ、マネタイズとマーケティングを担当しています。
天野:私はインモビやクリテオを経て、2017年にLiftoff Mobileの日本オフィスを1人で立ち上げました。アドテク業界歴は20年ほどです。現在はLiftoff Mobileで日本と韓国のカントリーマネージャーを務めています。
内藤:Liftoff MobileでマーケティングとPRを担当しています。これまでのキャリアにおいても一貫してBtoBマーケティングやコミュニティの運営に携わっていました。
MZ:北谷さんがマネタイズとマーケティングを担当されているトリマについて、詳しくお教えください。
北谷:トリマは移動するだけでマイルが貯まるポイ活アプリです。貯まったマイルを「Amazonギフト券」などの有名ポイントへ交換できるほか、ライフログ機能で健康管理や日記としても活用できます。
スクラム開発の関連書から学んだノウハウをチームに落とし込む
北谷:サービスローンチの背景には、弊社が地図データの収集方法について抱えていた課題がありました。これまでは新聞などのソースから道路の開通情報や建設中の施設情報を仕入れて図面化していたのですが、事前に情報が入らないケースもあり、網羅には限界があったんです。
そこで、従来の方法と並行して多くの方が携帯するスマホを通じた動的なデータの収集方法を考えました。たとえば、事前情報では道路がないとされている場所にユーザーの通った軌跡があれば、そこに道路があるかどうかを調べるきっかけにできますよね。大量の動的データを集めるために、ユーザーとの接点としてトリマを開発しました。
MZ:北谷さんはトリマに立ち上げから関わられていると伺いました。立ち上げ時はどのような点に苦労されたのでしょうか。
北谷:トリマではスクラム開発という手法を採用し、開発と企画の2部門が1つのチームとして協働しています。2週間に1回というかなり短いサイクルでプロダクトをアップデートするべく、少ないメンバーで常に情報をやりとりしている点が特徴です。
プロジェクトが発足した時は既にコロナ禍だったので、コミュニケーションは全てオンライン上で行わなければなりません。オンライン環境下でもパフォーマンスを落とさず、むしろ上げることができる体制の構築に最初の頃は心を砕きましたね。とは言え私はエンジニアではないので、スクラム開発の関連書で1位にランクインしている本を読み、必要なノウハウだけをピックアップして自分たちのチームに落とし込んでいました。