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肩書きにもポジションにもこだわらない。富永さん島袋さんに聞いた、2022年の仕事の話

富永さんが大切にする「文脈の外にある学び」

島袋:般若心経ですか? それはどういった経緯で?

富永:目的を設定しないで出会った人や情報というのは、自分の文脈の「外」にあることが多いでしょ。そうやって得たいろんな分野の知識を、自分の文脈と掛け合わせることで、思いもよらない成長ができると思うんです。今自分が必要だなと感じていることは、既に自分の延長線上にあるものだから、成長の幅は必ずしも大きくない。

島袋:そうすると、富永さんはたまたま般若心経に出会って、なにかピンとくるところがあったんですね。

富永:そう。小さい頃から存在は知っていましたが、最近改めて知る機会があって、妙に頭に残ったんです。調べていくうちに、般若心経から読み取れる趣旨を、過去に自分が違う言葉で人にお伝えしていたことに気がついて。通ずるものを感じました。こういうことをすると、自分の信念や積み上げてきたものが別の軸と合わさって、結果として視座が高くなるんですよね。

マーケティング=具体的な業務と捉えるのはもったいない

MZ:話が思わぬ方向に展開して一瞬驚きましたが(笑)、その通りだなと思いながら聞いていました。最後に「これからマーケティングの領域でキャリアを作っていきたい」という読者に向けて、メッセージをいただけますか。

島袋:あえて言うなら、好奇心を持ってほしい、ということでしょうか。今って、キャリアに関する確固たるレールがなくなりつつあると思うんです。自由な時代になってきているとも言える。僕みたいにキャリアの初期は全然違う仕事をしていた人も、マーケティングが面白いと感じれば、その領域で経験を積み上げていく道が開かれている。偶発的なチャンスを逃さない感性を磨いていってほしいなと思います。

MZ:ありがとうございます。富永さんはいかがですか?

富永:僕が伝えたいのは、マーケティングをより流動的に捉えてほしいということですね。マーケティングを具体的な業務の一つと考えているのは、大きな機会損失だと思うんです。自分なりの人間像を構築すること、それを活かして演算し、さまざまな場面に適用させていくことこそマーケティングです。こう考えるとマーケティングは、大抵はマーケティング部門の職掌範囲よりも広い範囲をカバーできる汎用的な考え方で、ましてやマーケティング部門にいないとできないことではありません。

 僕はマーケターキャリア協会で理事をしていますが、そこでも同じようなことを伝えています。マンガ家の卵が誰にも言われなくてもどんどん描いていくように、ミュージシャンの卵が目の前にある楽器を自然と弾き始めるように、今身を置いている環境で、気がついたらマーケティングをしていた、という人が、キャリアを切り拓いていくのではないかと思います。

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/01/04 08:00 https://markezine.jp/article/detail/38028

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