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村中明彦の営業いらず!売上直結の最強Web成約術

第3回 社長力で勝つ!信用性の高いWebサイトの作り方


お客を呼び寄せるサイトデザインの極意

 最後にちょっと余談です。第2回と今回とで、八光社梱包運輸のWebを、「素人っぽい」とか「たいしたことはない」と書いてきた。実際、このWebは、神林専務がにわか勉強の後に、ホームページ作成ソフトで自力で作ったものなので、文字通りシロウトの手作りだ。しかし、実は私、このWeb、デザイン的にもいいセンいっているんじゃないかと思っています。

八光社のWebの上段は、「有意な情報」の密度が高い。
  1. 左上「八光社梱包運輸」。ここに社名を書くのはお約束。社名だけで何屋さんか分かるのもナイス。
  2. その右「Since 1941 創業65年」。老舗であれば、それだけ信用力も高まる。こちらから言わないと伝わらないことなので、Web上段に記したのは正解。
  3. 真ん中下「03-3668-8500」。このサイトの目的は電話をかけてもらうこと。だったら電話番号はでっかく。
  4. 中央真ん中「梱包発送、納品代行」。いいんじゃないですか、これぐらいハッキリしたほうが。
  5. 左:社員の写真。みんなで上を向いているのがいいですよね。やる気ありそうで。
  6. 右:自社倉庫の写真。この倉庫も、斜め上向きになっていていいですね。

 このサイトのよいところは、左右の写真がそれぞれ中央上側に向けて斜め上向きになっていることだ。これによってデザインに安定感が出る。

このように中央上方に消失点を持つ構図は、西洋宗教絵画でよく使われる。
例えばレオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」がそう。
ふたつの画像を重ねてみると…

八光社 神林専務が吼えた!

 今回の記事を、八光社梱包運輸の神林専務に事前チェックのために見せたところ、次のようなメールが返ってきた。中身の濃い内容なので、そのまま掲載してみる。

村中様

カンバヤシです。
社長のやる気>無難なプロ という記事を読んで、2点感想。

●社長がやった方がいい理由、とにかく情報量が増やせる、
というのが大きいと思う。

無難なプロだと、ついついサイトをこぎれいにまとめてしまう。
社長がやると、あれも書きたい、これも書きたい、と情報量がどんどん増え、
それが説得力につながる、という点があると思います。
八光社で言えば、 http://www.hakkosha.co.jp/web/044setsubi.html みたいに、
プロに頼んだら絶対作らないような、情報の羅列をやる。
サイトとしては美しくないが、なるほどという説得力はでる。

デザインを壊すことを気にせずに情報を増やせる、これが社長が
やったほうがいい理由だと思ってます。

やる気、というのは、情報量の問題だと思います。
だから、とにかく「情報量をふやせ」といいたい。特に信用の
ない中小企業は、どんどん書け、書くことを探せるのは社長だぞ!といいたい。

●ただし、社長が顧客が求めている物を知っている、が絶対に必要

今回、村中さんにこき下ろされている某社ですが、
ダメな理由として写真が悪い。

おそらくこの現場の写真、プロがとったとは思えないので、社長か
だれかがとったのでしょう。典型的な「忙しい現場風景」。これは
きっと自慢したくなる忙しさなんだと思います。だから社長が撮って、
それを載せることにした。しかし、それをお客がみたい風景か、と考
える能力が社長にないのがまずい。

この写真だと、派遣のアルバイト風(ユニフォームを着ていない)が
多く、倉庫も雑然として、よくこれでミスがおきないな、というよう
な不安を与えます。同業者が見ればよくわかるけれど、お客が見れば
不安になる。

お弁当工場で、年齢・服装・国籍もバラバラのスタッフが20人の写真
と、白衣を着た職人風のスタッフが3人の写真、どちらがおいしそうな
お弁当か?と考えればすぐわかる。あの写真は、派遣社員ははずれて
もらい、もっときれいな風景で取り直すべき。

やる気が空回りして、自己満足の写真になるのは怖いな~という感想でした。

 自分でWebを作り、なおかつ「自己満足の怖さ」も忘れない神林専務の言葉。読者の皆さんにはどのように響いただろうか。とにかく今回の記事で言いたいことは以下の3つ。

  • 企業のWebでいちばん重要なのは「信用性」
  • 信用性の源泉は「無難さ」ではなく「やる気感」
  • 「やる気感」を出そうとするなら、社内で最もやる気のある人である社長がWebを作ってしまうのが一番。

 いろんな話が出ましたが、ここまでにしておきましょう。次回もご期待ください!

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この記事の著者

村中 明彦(ムラナカ アキヒコ)

日本唯一の「お客様の声、事例」の制作、コンサルティング会社カスタマワイズを経営。「商品の価値を本当に説明できるのは売った人ではなく買った人」を信条に、エンドユーザーにインタビューし、それを営業ツールにまとめるメソッドを確立。「事例をWeb掲載しただけで800万円成約を獲得」、「取引先の社長の前で事例を朗読しただけで3,00...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2006/12/05 09:11 https://markezine.jp/article/detail/385

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