各チームが自由にやるのがNewsPicks流
MZ:ちなみに、他にもBrazeを活用しているチームはあるのでしょうか?
菊地:書籍出版の部署はNewsPicksのユーザー向けに書籍のお知らせを表示するのに活用しています。またコミュニティチームは、プロピッカーやピッカーに対してBrazeでコミュニケーションをとる施策を行っています。
当社はNewsPicksという大きなプロダクトとしては一つで、デザインのトンマナも合わせていますが、マーケティングは集約せずそれぞれの部署に権限委譲して取り組んでいます。やりたいことを各部署で考えて実行できる「緩やかな連携」を組んでいるイメージですね。
MZ:部署によって多様なメッセージでアプローチすると、ユーザーから見たらバラバラに感じる懸念はないのでしょうか。
菊地:登録して何日目にトライアルをして、何日目に課金を促して……とジャーニーが決まったプロダクトの場合はメッセージも統一するほうがいいと思います。しかし、NewsPicksのプラットフォームの中には様々なサービスがあり、ユーザーによって便益と感じるポイントは異なります。ですから、今の運用で問題は感じていません。
MZ:先程、「出しすぎない」ことが重要だとおっしゃっていました。Brazeで締めるべきところを締めているからこそ、様々なチームが自由に活用できている印象を受けました。
菊地:まさにそうです。我々は、まずはトライしてみて、そこから発見するというスタンスを持っています。ユーザーにも自社にもデメリットにならないのであれば、一度やってみて得られたものを次につなげていく。そのPDCAを速く回していきたい。各部署がそれぞれに試行錯誤できる環境がBrazeのおかげで整ったと思います。
Brazeでパパッと検証を当たり前に
MZ:最後に、今後LTV向上やエンゲージメント強化についてどのようなお取り組みをお考えでしょうか。
岩田:学生さんにもいろいろな方がいらっしゃるので、今後セグメントを細分化してクリエイティブに反映していけたらと思います。就活や卒業といった学生ならではのタイムラインに合わせたパーソナライズを高めていきたいですね。Brazeですぐに施策が検証できるので、社会人と学生の反応の違いや、学生の中でもセグメントごとの反応をしっかり見ていきたいと思います。
桐畑:今はインアップメッセージを中心に活用していますが、まだまだ使いきれてない機能もあります。ダイアログに慣れてきたユーザーはすぐに消してしまうので、自然にフィードの中で見せる方法をとると効果が高そうだと思っていて。そういった機能の連携や、自社のデータとも連携してダッシュボードを整理していきたいですね。
間正:私はユーザー体験を良くしていくために、セグメントをより細分化して適切なコンテンツをおすすめしたいです。「この記事を読んだユーザー」といったセグメントも、Braze上に記事IDを入力するだけと簡単なんです。中期的な観点では、せっかく有料会員になってくださったユーザーに、適切なタイミングでおすすめを表示することで継続率を高めるところにもチャレンジしたいですね。
MZ:最後に、今後のBraze活用をどう展開していかれるかも伺えればと思います。
菊地:ユーザーとの接点に関してはBrazeで統一する方向を目指しています。統一することで社員の学習コストも下がり、事故も起きにくくなると思います。もう一つは、Brazeが水や空気みたいに当たり前の環境になること。エクセルやパワーポイントを使うのに意気込む人はいませんよね。それと同じくらい、普段からBrazeをパパっと使って仮説検証して、次の新しい施策につなげられる環境が実現できたらと思います。
MZ:本日はありがとうございました。
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