インタラクティブな買い物体験を実現するソリューション
はじめに、近年成長が特に著しいデジタルサイネージ関連のソリューションからご紹介していきましょう。
画像1は、LGディスプレイジャパンが提供するタッチ式のインタラクティブサイネージ「インセル型タッチパネルサイネージ」です。

スーパーマーケットやドラッグストアなどの商品棚、あるいはメーカーの什器に組み込む形で導入し、店舗内における商品訴求力の強化を図ることができます。
具体的には、買い物客がディスプレイにタッチすると、サイネージにコンテンツが表示されます。ここで表示するコンテンツは、陳列商品の産地や成分、利用方法などより高い商品理解を促すものや、店舗内またはECサイトで利用できるクーポン、販促を強化したい商品の紹介など、活用の目的によっていろいろなものが考えられるでしょう。
そして、特筆すべきは、顔認証技術搭載カメラで買い物客の属性(性別・年齢)を推定し、ターゲットに即したコンテンツを出し分けすることが可能な点です。サイネージのタッチログ情報をマーケティングデータとして蓄積・活用することもでき、店頭における販促施策の自動化・DX化を実現します。
もう1つ、米国STRATACACHE(ストラタキャッシュ)とのソリューション・パートナー契約により提供が可能になった店舗内で買い物客の商品理解を促せるものとして「LIFT&LEARN」というソリューションがあります。

これは、買い物客が商品棚から商品を持ち上げると、その商品説明がサイネージに表示されるというものです。店舗内での買い物体験を大きく変えられるのに加え、スタッフが直接接客をして商品説明をすることが憚られる今、企業側においても消費者側においても需要の高いソリューションと言えるでしょう。また、1つの商品だけでなく、複数の商品を比較することも可能です。買い物客が商品Aと商品B、2つの商品を同時に持ち上げると、両方の商品情報がサイネージに表示されます。
「LIFT&LEARN」に似たソリューションとして、商品に付いているセンサーに触れると商品情報を表示する「TOUCH&TELL」というデジタルサイネージもあります。たとえば、マネキンが着ている衣類にセンサーを付け、その衣類の生地が速乾性に優れていることを実際に触って体感してもらうなど、インタラクティブな買い物体験づくりに大いに活用できるソリューションです。
最後に少し趣向を変えて、「シースルーサイネージ」というデジタルサイネージもご紹介しておきましょう。

これに用いられているのは、約39%の透過率がある有機ディスプレイです。実物の商品を見せつつ、カラーや細かいスペックのバリエーションをサイネージでプレゼンテーションする、受付やインフォメーションの場で情報を表示しながら案内をする、などの活用方法が考えられます。特に、自動車やハイブランド、宝飾品といったカテゴリーにおける売り場・ショールームで、店舗内での体験をよりリッチにする際に活用できると考えています。