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特集:リテール最新動向

リテールテックで店頭体験は進化する──量販店などで導入広がる「リモート接客」の可能性

 続々と新しいリテールテックが登場する中、注目したい店頭DXソリューションの1つに「リモート接客」ツールがある。デジタルサイネージを用い、遠隔から画面越しに接客ができる「リモート接客」は、コロナ禍において量販店を中心に新たな接客方法として活用が広がっている。顧客体験や販売数の向上に加え、接客データの収集やコスト削減といった効果も見込める「リモート接客」の可能性と具体的な活用法について、リモート接客ツール「えんかくさんリアル」を展開するビーツの代表取締役社長・上野山沢也氏に聞く。

※本記事は、2022年4月25日刊行の定期誌『MarkeZine』76号に掲載したものです。

1to1コミュニケーションができない店頭販売の課題

──長年、店頭販売の現場を見てこられた上野山さんは、今リテールテックを取り巻く状況をどのように捉えていらっしゃいますか?

上野山:コロナ禍において非対面・非接触が推奨される中で「リモート接客」を使う機会が増えていますが、コロナ前からリテールの課題感は持っていました。たとえば消費者にとって、店頭で商品説明を必要とする場面はあるものの、店舗によっては人員を置くコストが重く、またスタッフの教育に投資できるリソースも限られているため、「聞きたいときに聞けない」という負の体験が生まれていました。また販促ツールも、印刷物を置いているだけで、「ターゲットに合わせてメッセージを変える」ということができていないことに加え、そうした印刷物はキャンペーンごとに作られているため、キャンペーンが終われば捨てられてしまいます。コスト面においても、環境面においても課題があると言える状況でした。

 そうした中で、店舗側のコストをあまりかけずに、消費者に店頭でより満足のいく買い物体験をしてもらうにはどうすればいいか。その問いに応えられるソリューションとして、1to1で販売できるリモート接客のソリューションを作り、店頭のデータを取得してPDCAをまわせる仕組みを構築しました。デジタルサイネージであれば、コンテンツをすぐに切り替えられますし、センサーを使って消費者の行動を数値化することで、A/Bテストを行うことも簡単です。

株式会社ビーツ 代表取締役社長 上野山 沢也(うえのやま・たくや)氏
ツール、イベント、展示会、店舗内装施工まで、リアルの販売現場におけるマーケティング支援を40年以上行ってきた経験をもとに「クラモニ」「クラウドPOP」「えんかくさんリアル」「キャンペーンシステムWinGo」など、オンライン・オフライン双方を含めた店頭DXソリューションを開発。クラウドサイネージ、センシング、リモート接客システムを企業の課題に合わせて提供することで、店頭DXを支援している。

店頭体験の向上と、店舗業務の効率化をダブルで実現

──具体的に、リモート接客のフローを教えていただけますでしょうか?

上野山:リモート接客の仕組みは大きく2種類あります。1つは、不明点があったときに来店した消費者が自ら呼び鈴を鳴らしてオペレーターを呼び出すタイプ。もう1つは、消費者からの呼び出しもできますが、オペレーター側から消費者の様子を見てお声がけすることも可能なタイプ。当社が提供する「えんかくさんリアル」は後者のタイプのリモート接客ツールになっており、家電量販店やドラッグストアなどで導入されています。

「リモート接客」イメージ(撮影協力: スポルディバジャパン)
「リモート接客」イメージ(撮影協力: スポルディバジャパン)

 消費者の立場になってみると、わからないことは聞きたい一方で、「お店に販売員ばかりいると、気になってゆっくり見ることができない」というケースもあると思います。つまり、接客にはタイミングが重要なのです。特に「接客を上手く始めること」と「販売数」は相関しますので、私たちは消費者にストレスを与えない接客ができるように、こだわってプロダクトを開発しています。

 デジタルサイネージだと、通りかかった消費者側にはコンテンツが流れるだけでまったく圧がかかりません。販売員は、消費者が商品を探していると感じたら「小窓から失礼します」という形で接客を始め、その時求められていないのであれば、「お困りのことがあればまた呼んでくださいね」と言って、すぐ消えることもできます。

 接客を本格的に開始すると、商品を手に持ったり、動画や資料を見せながら説明したり、食品なら調理の動画やレシピを使って接客したりすることもできます。さらに接客後はすぐに、接客内容をシートに書き込み、店舗にいるスタッフに引き継ぐことで接客を効率化できます。

 現場でのリアル接客だと、カタログを出したり動画を見せたりすると手間や時間がかかりますが、画面上であればテンポよく資料を切り替えることができるので、見る側もわかりやすいのです。

 また、オペレーター側は複数の店舗を同時に見られる状態になっています。そのため販売員は、これまでのように「来店者が多い時間、少ない時間に関わらず立ちっぱなしで仕事をしないといけない」ということではなくなります。

 デスクに座ってゆったりと構え、接客時もスムーズに資料を見せながら話ができますし、接客が終わったら分析資料をまとめながら次のタイミングを待つことも可能です。販売員にとっても心地良い環境を実現できる接客スタイルとなっています。

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この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/04/26 09:30 https://markezine.jp/article/detail/38832

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