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第76号(2022年4月号)
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特集:リテール最新動向

「顧客体験価値の向上」を共通ゴールにしよう。『小売DX大全』著者からの提言

 構造転換期を迎えているリテール業界。コロナ禍による影響も大きく、テクノロジーの活用やビジネスモデルの見直しが急速に進んでいる。本記事ではその最新動向を探るべく、2022年1月に刊行された『小売DX大全 オムニチャネルの実践と理論』(日経BP)の編著者にインタビューを実施。今後の注目ポイントも含めて解説いただいた。

※本記事は、2022年4月25日刊行の定期誌『MarkeZine』76号に掲載したものです。

クロスチャネルを超え、真のオムニチャネルへ

(左)日本オムニチャネル協会 理事/CaTラボ代表取締役
逸⾒光次郎(へんみ・こうじろう)氏

 1994年三省堂書店入社。1999年ソフトバンクにてeS!Books立ち上げ(現:セブンネットショッピング)。アマゾンジャパン、イオン、キタムラを経て独立。2019年より現職。各社のアドバイザー、研究員、取締役などを兼務。著書『マーケティング』(翔泳社)。

(右)神奈川大学 経営学部 国際経営学科 准教授/日本マーケティング学会 理事
中見真也(なかみ・しんや)氏

 専門はマーケティング戦略論、流通システム論。東芝、朝日新聞社、日産自動車にて、国内外のブランドマーケティングなどに従事する傍ら、学術面での小売イノベーション研究にも従事。編著『オムニチャネルと顧客戦略の現在』(千倉書房)。

――『小売DX大全 オムニチャネルの実践と理論』刊行の経緯を教えてください。

逸見:本書は私と中見先生が携わっている一般社団法人日本オムニチャネル協会(2020年3月設立)の監修によるもので、協会の活動や議論を成果としてまとめたものの一つです。オムニチャネル・小売関連の書籍としては2020年12月に『オムニチャネルと顧客戦略の現在』(千倉書房)が出版され、私たちも執筆に関わっていますが、本書はより現場の声と実践に重きを置いた内容となっています。

――具体的には、どんな議論が交わされていたのでしょうか。

中見:協会の設立はコロナ禍に突入した直後で、リアル店舗を主戦場としている企業も多かったことから、緊急事態宣言による休業や客足の減少にどう対応するかが、大きな課題となっていました。逆にオムニチャネルに対して数年前から投資をしていた企業は優位性が高まり、リアル店舗での収益の落ち込みをECでかなりカバーできていたようです。特にアパレルなどの専門店業態では、二極化が進んでいる様子でした。

 合わせて、オンライン接客やライブコマースといったテクノロジーに関する議論も活発になりました。背景にあるのは、売上をリアル店舗からECに置き換えればそれで良い、という目先の対応を脱して、従来リアルでしか提供できていなかった顧客体験をデジタルでどう提供していくか、両者を統合していかに良いものにしていくか、といったより根本的なDXに向き合う企業が増えていることだと思います。実際に、チャネルを超えて顧客体験価値を向上させることができた企業は、コロナ禍以降も顧客との関係性を進化させています。

 このことは、アカデミックな文脈でも既に整理されています(図表1)

図表1 クロスチャネルを超えて実現するオムニチャネル(タップで画像拡大)
図表1 クロスチャネルを超えて実現するオムニチャネル(タップで画像拡大)

 オムニチャネルというのは、販売チャネルが増えただけのマルチチャネル、各チャネルの運営がサイロ化しているクロスチャネルとは異なり、お客様を中心に据え、それぞれのチャネルが放射線状につながり合っている状況を指します。部門や組織を超えて顧客価値を醸成する、それがオムニチャネルの在るべき形です。

逸見:協会は設立以降、商品、売り場、販促、物流、CS(カスタマー・サービス)、管理の6つの分科会に分かれて活動していましたが、この6機能を含め、サプライチェーン上にいるすべての主体が目指すべき共通のゴールとして合意に至ったのが、中見先生が言及した「顧客体験価値を向上させること」でした。

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この記事の著者

タカハシ コウキ(タカハシ コウキ)

1997年生まれ。2020年に駒沢大学経済学部を卒業。在学中よりインターンなどで記事制作を経験。卒業後、フリーライターとして、インタビューやレポート記事を執筆している。またカメラマンとしても活動中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/04/26 10:35 https://markezine.jp/article/detail/38793

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