デジタルマーケティングに将来性を感じ転職
──上代さんの現在の業務について、教えてください。
日本マイクロソフトで、WindowsやSurface、Xbox、Officeなどのコンシューマー向けのリテールマーケティングを推進するチームのマネージャーをしています。日々家電量販店様などのパートナー企業と連携しながら、店舗・ECの売り場作り、集客、販売店様向けのトレーニングなどを行っています。
──ありがとうございます。それでは早速、上代さんのキャリアを振り返っていきます。ご自身のキャリアを振り返って、ターニングポイントだった点を挙げていただけますか。
最初に訪れたターニングポイントは、29歳のときに勤めていた総務庁統計センターから、まったく未経験の業種である制作会社・広告代理店に転職したときです。当時はデジタルマーケティングの黎明期で、将来性を感じたことから転職を決めました。
転職後は、多くの方にサポートいただきながら、「より伝わりやすいデザイン、マーケティングとは?」にチャレンジし続け、お客様に価値のある提案を心掛けて働いていました。
──具体的には、どのような業務にあたっていたのですか。
当時は、ヤフーがディレクトリ登録をしていたころで、SNSもなく、Web広告も誕生して間もないころでした。そのため、Webプロデューサーとして、Webサイトや動画などのコンテンツ制作、Eメールマーケティングなどの提案をしていました。
当時は制作の過程までカバーして企画ができる人材は少なかったのですが、私が趣味でWebサイトの制作をしていたこともあり、その経験を活かすことができました。
事業会社への転職で、中長期目線とビジネス理解を会得
──その他にターニングポイントはありましたか。
もう一つは、広告代理店から携帯会社のマーケターに転職したときです。広告代理店自体は一つひとつの案件を成功に導く楽しさがありました。一方、事業会社に転職すると、中長期でブランドや商品のことを考え、マーケティングに携わることができる楽しさを知ることができました。
──携帯会社を経て、一度日本マイクロソフトに入社していますが、そのときはどのようはお仕事を?
初めて日本マイクロソフトに入社したときは、オンライン事業部のマーケティング担当として、各種オンラインサービスに関するデジタル広告やPR、イベント協賛などに携わっていました。
たとえば、検索エンジンのLiveサーチ(現:Microsoft Bing)のプロモーションでは、「検索しましょうね」とメッセージを届けるだけでなく、検索するきっかけをどうすれば作れるのか、プランを練っていました。届ける方法と予算を的確にプランニングすれば広告施策は上手くいくと思っているのですが、その経験値が日本マイクロソフトでは得られました。
──事業会社のマーケターとして働くことで、自身の考え方などに変化はありましたか。
マーケティングのゴールだけでなく、自社のビジネスがどのようにして成り立っているのかまで考えるようになりました。マイクロソフトは、会社の理念を各プロダクトに落とし込んでいます。その理解もしながら、売上に転換する仕組みも理解することで、マーケティング上のKPIだけでなく、売上などの数字で貢献できるようになったと感じています。