上代さんが日本マイクロソフトに出戻りして良かったこととは?
──日本マイクロソフトではとても充実した時間を過ごしていたように思いますが、2014年に一度転職をされ、2016年に出戻りをしていますね。出戻りを経験している社会人は少ないと思うので、出戻りのメリットをうかがいたいのですが、いかがでしょうか。
出戻りのメリットは、入社から短い期間で会社のカルチャーや同僚とのコミュニケーションに対応できることです。転職をすると、会社のカルチャーやビジネスの進め方、社内用語など様々なギャップが生じます。しかし、出戻りであればそれらのギャップに抵抗感なく仕事ができます。
また、社内認知も一定程度獲得できていたのは良かったですね。「上代さんはデジタルマーケティングに強い人」というイメージができていたので、社内の期待値と自分ができることが上手くマッチしたと感じています。
──ちなみに、なぜ出戻りを決めたのでしょうか。
テクノロジーが大好きで、テクノロジーの力でより多くの人を豊かにするお仕事に携わりたいと思ったからですね。それができる会社をあらためて考えたときに、マイクロソフトの理念やプロダクトが、一番やりたいことに近かったのです。
自分のポジションや得意領域、好きなブランドの求人は定点的にチェック
──上代さんは自身のキャリアプランを考える、転職活動などキャリアにまつわる行動をする際、どのようなことを意識していますか。
転職する・しないに関係なく、自分のポジションや得意領域、興味のあるブランドの求人をLinkedInなどで定期的にチェックしています。そうすることで、「自分が携わっている仕事がどれだけ需要があるのか?」「どういう業種・企業がデジタルマーケティングやDXに力を入れているのか?」を把握しています。
──定期的に情報収集をしているとのことですが、その中で転職などキャリアの選択をするために、どのような価値基準を設けているのでしょうか。
その企業、担当するブランド、仕事をする相手にどれだけワクワクできるかを基準にしています。特に扱う製品を好きになれるかが占めるウェイトは大きいです。私は、会社の中であろうと、社外であろうとポジションを変えることを“異動”と捉えているので、転職だけでなく、社内異動などもその基準で考えています。
また、面接にあたっては、自分のやりたいことが相手の期待値を合致しているか確かめるため、互いの自己紹介で1回、期待値セットのために1回、プレゼンテーションに1回と計3回にわたって面接の機会をいただけるよう依頼しています。
相手からは、ジョブ・ディスクリプション(職務内容が書かれた文章)には書かれていないビジネスの現状などを具体的に聞き出し、それに対して自分がどのように貢献できるかプレゼンテーション資料を用意してお互いのミスマッチが起きないように心がけています。
入社後も面接で使った資料がそのまま使えるので、どう自分が仕事をすれば良いかの道標になります。これは自分が採用する側になったときも、そういったリクエストを求職者の方にしています。