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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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MarkeZine Day 2025 Retail

広告出稿で押さえておきたい、メディア品質&配信面の最適化

今求められるブランドスータビリティ(適合性)とは?ブランドセーフティとの違いから理解する

ブランドスータビリティソリューションの仕組み

 続いて、ブランドスータビリティソリューションの仕組みを説明する。ブランドセーフティおよびブランドスータビリティを実施するうえで、精緻なアプローチが必要と前述したが、そのためにはコンテンツの分類が非常に重要となってくる。

 コンテンツ分類に関しては、DoubleVerifyの場合は、“ブランドセーフティフロア”という一般的にどの広告主にとって不適切なコンテンツのカテゴリーを含む、90以上のブランドセーフティおよびスータビリティのカテゴリー分類を提供している。さらに、そのうち14のカテゴリーにおいては、リスク許容度を3つの階層に分類可能である。

DoubleVerify Webサイトより(クリック・タップで拡大)

 ブランドスータビリティソリューションでは、コンテンツタイプや、トピック別、さらにAIとオントロジー(情報を概念化して理解する手法)によるセマンティックサイエンスなどを活用することで、実際のページコンテンツとコンテキストを分析し、ニュアンスの細かい分類が可能となっている。こうしたコンテンツカテゴリー分類を、YouTubeやFacebookなどのソーシャルメディアプラットフォームや、コネクテッドTVなどのプラットフォーム環境でも適用することができる。

 また、デジタル広告の購買プロセスにおいて、一貫したプロセスでブランドスータビリティを適用することがデジタル広告のパフォーマンスを向上させる上で望ましい。アドベリにおいて測定する対象はデジタル広告の入札後に配信された広告が対象となり、ブランドにとって不適合なサイトなどに配信された率など分析した結果を基に最適化することが必要となるが、この入札後の分析結果を、入札前にもターゲティングソリューションとして適用すると一貫したプロセスの中でのターゲティングが可能となる。

 弊社のソリューションを活用したあるグローバル飲料ブランドでは、入札前と入札後のデータを密接に連携させることで、より効率的なターゲティングを可能とし、不適切な広告と無効なトラフィックを大幅に削減することで、133%という高いROIを実現できたという事例もある。

継続的な評価が重要

 最後に、日々刻々と変化するメディア環境において、ブランドスータビリティは、決して一過性のものではない。ブランドとしてブランドスータビリティに対する一般的なアプローチの考え方をもつことは重要であるが、メディア環境が日々進化し、変化する環境では、継続的にどこにブランドの広告が表示されていたか、それがブランドとしての戦略に一致しているのかどうかを評価する必要がある。ブランドとして、サステイナブルなパフォーマンスを出す上で、そうした評価ができる体制の構築が必要である。

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この記事の著者

中村 晃(ナカムラ アキラ)

DoubleVerify Japan マーケティング ディレクター。同志社大学卒業後、(株)東芝にて営業部門および宣伝部門でキャリアをスタート。その後、アップル、アドビ、Twitter、IBMなど外資系企業にて一貫してマーケティング業務に従事し、マーケティング部門責任者などを歴任。青山学院大学大学院 国際マネジメン...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/06/07 08:00 https://markezine.jp/article/detail/38878

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