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特集:デジタルで進化するテレビマーケティング

キッコーマンソイフーズが語るSAS活用 データを武器に進める「テレビマーケティング改革」

SASならではのバイイングにも挑戦。テレビCMの効果の幅を広げていきたい

志賀:直近ではSASならではのバイイング方法にもチャレンジしています。キッコーマン豆乳の3シリーズで15秒のCM枠を3本続けて購入し、計45秒のCMポジションを作るという試みで、2022年5月に放送を予定しています。これには、単純にターゲット層に接触するだけではなく「キッコーマンの豆乳」としてブランドを認知してもらいたいという意図があり、連続してCMを見ていただくことで態度変容にも寄与するのではないかと仮説を立てています。実際にどのような効果が出るかはこれからの検証になりますが、テレビCMの効果の幅を広げることに挑戦していきたいですね。

荻生:先ほど仮説を立てられるという話をしましたが、SASを活用することで、施策の前から実施後、そして次にもつなげられるようになっています。取り組みを進めるほどに施策に厚みが出てきて、打率も高くなっていくだろうと考えており、これから成功体験と失敗体験も含めて、知見を蓄積していきたいと思っています。が、データをもとにターゲットと目的を定めて広告投下をするので、仮説とそれに対するフィードバックが得られるようになりました。また、仮説シミュレーション上では、ターゲットへのCM接触量が昨年の実績値から約3割増加しています。

 テレビもデジタルも、広告を打った先には必ず何かしらのアクションが存在します。最終的には「商品の購入」を目指していますが、それ以外にも、Webサイトへの来訪やSNSでの発信など、デジタル上でもいろいろなアクションが起きているはずです。そういったデジタル上の変化も俯瞰で見ながら、テレビCMの効果検証を行っています。

巽:日本では、1950年代のテレビ黎明期からタイムセールスとスポットセールスによる取引が行われてきました。これらのセールス方法が一概に悪いわけではなく、従来のセールス方法にもメリットは多数あります。SASは、広告主様に新たな選択肢を提供する目的で、開発・提供されました。キャンペーンの状況や施策の目的、KPIに応じて、CM枠を自由に選べるという世界観を実現できればと思っています。また、2022年6月より、枠ファインダ内でレポーティング機能の提供開始を予定しています。これは、購入したCM枠の放映後の結果データを見られるというもので、CM枠の検索から分析、購入、結果の解析までを一気通貫で行うことができます。使い勝手の良いサービスを目指し、今後もどんどん機能改修を進めていきます。

※1 枠ファインダ:ビデオリサーチ開発のシステム。SASに対応するテレビ局のタイムテーブルと購入可能な15秒ごとのCM枠およびその価格がすべてオープンになっている。2022年5月時点で、300以上の広告会社と80以上の広告主が利用している。

※2 ASS:SASの前身であるアドバンス・スポット・セールス。

※3 P+C7:番組視聴率に、リアルタイム放送後7日以内に見られたCM枠の視聴率平均を加えた指標。

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

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MarkeZine(マーケジン)
2022/05/27 11:15 https://markezine.jp/article/detail/39007

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