※本記事は、2022年5月25日刊行の定期誌『MarkeZine』77号に掲載したものです。
定期誌『MarkeZine』77号 特集:デジタルで進化するテレビマーケティング
第1回:本格化するテレビ広告のDX──視聴者・サービス提供者・広告主の変化に見る「テレビ活用」最前線
第2回:大切なのは、顧客理解×サービス/プロダクトに基づくマーケ戦略。ノバセル田部氏が語る本質的なテレビ活用
第3回:テレビ視聴の浸透、計測の進化──OTT広告が持つ可能性
第4回:テレビマーケティングの進化を支えるサービス群
第5回:キッコーマンソイフーズが語るSAS活用 データを武器に進める「テレビマーケティング改革」
第6回:デジマの経験はテレビCMにどう活きる?「バクラク」のマーケターに聞く(本記事)
ローンチ1年後にリブランディングとテレビCMを実施
――まずは自己紹介をお願いいたします。
新卒でナイルに入社し、SEOとコンテンツマーケティングのコンサルタントとして幅広い業界の企業のマーケティングを支援しました。その後はキャディに転職し、インサイドセールスやマーケティングを経験しました。2021年4月、LayerXのSaaS事業部に一人目のマーケティング担当として入社し、幅広いチャネルに関わりました。最近はテレビCMやイベントマーケティングといったオフラインマーケティングを担当しています。
――2021年12月にサービス名を「LayerXインボイス」から「バクラク請求書」に変更され、翌月の2022年1月にテレビCM(※1)を開始されました。それぞれの狙いについて教えてください。
サービスをローンチしたのが2021年1月で、リブランディングやテレビCMを実施したのはそこから約1年が経過したタイミングでした。ローンチ直後は東京のスタートアップ・ベンチャー企業を中心にご利用いただいていましたが、お客様の業種・企業規模や地域が徐々に拡大しています。その流れをさらに加速させるために、サービスの価値が伝わるようなわかりやすい名称に変更し、認知拡大を図りたいという思いがありました。
テレビCMを実施したのも、サービスの認知を拡大するためです。加えて、バクラク請求書はローンチ当初から受注率が高かった一方、“受け取り請求書処理の効率化”というカテゴリーそのものの認知度は低く、SaaSを用いて課題解決するという発想が浸透しているとは言えない状況です。カテゴリー自体の認知を上げていくためにも、テレビCMが有効ではないかと考えました。人事労務ソフトの市場も、テレビCMによって市場創造が進んでいった経緯がありますが、それと似たような状況に置かれていると思います。