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MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

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特集:現場に再現性をもたらす マーケターが知っておきたい手法&フレームワーク

マーケティング・ミックス・モデリングを正しく行うためのヒント

自分自身が分析を理解し、権限委譲していく

──最後にMMMにこれから取り組む方、現在取り組んでいる方にアドバイスがあればお願いいたします。

 MMMによって享受できる全体最適の意思決定を担う方の場合、可能な限り自ら分析を理解する努力をなさってみてください。

 私はこれまで多くの方にMMMや因果推論、確率モデルの活用など、マーケティングサイエンスのノウハウをレクチャーしてきましたが、大きな意思決定の責任を持つ方が、部下にそれらのノウハウを習得してもらうために、まず自分が学ぶというスタンスの方も多くいらっしゃいました。

 トップダウンのアプローチでは、自社でMMMを行い、意思決定に反映して効果を増やす、または費用を減らすサイクルを作る目的に向かって権限移譲しながら、それができるスタッフを育成することです。そのためにご自身が学ぶスタンスが重要です。そういうスタンスの意思決定者には、MMMを行う自社スタッフ、または外部パートナーがついていきます。

 ボトムアップのアプローチでは、MMMによって享受できるのは「組織全体のメリット」であることを理解し、それに向けてアクションする闘志のある方、曖昧な指標によるマーケティング投資判断を変える気概のある方が成功されています。ただ、そうした方がとことん努力していても、意思決定者が応える素養がないと、その組織を出て飛躍されるケースも見てきました。

 私がMMMに関わって10年弱です。ようやく浸透しだした感はありますが、今後は高機能なオープンソースのMMMツール「Robyn」の登場など、MMMの浸透が加速する予感です。

 グローバルブランドのマネジメントで数十億ドルのビジネス貢献を達成されている知人は、ご自身が高いレベルでRobynを使いこなしています。日本でも、そうした方が増える状態を作っていければと思います。

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コラム:オープンソースで利用できるRobyn

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

小川 貴史(オガワ タカシ)

株式会社秤 代表取締役社長

 マーケティング投資最適化や需要の構造把握など定量分析で随一のノウハウを活かし、業務委託でマーケティングアナリストやアドバイザーやエバンジェリストなど複数の役割で活動。ミッションは戦略意思決定のための「秤」をマーケティング組織にインストールすること。著書「Excelでできるデータドリ...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/06/28 08:30 https://markezine.jp/article/detail/39240

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